ノンセクシャルは性欲がないことで知られていますが、キスやハグなどのスキンシップに対して、どういった感覚を持つのか疑問に思う人も多いですよね。
そこで、ノンセクシャルとアセクシャルとに揺れ動いている『Shano』編集部の雁屋優が、スキンシップをしてどう感じているか考察しました。
【1】スキンシップは恋愛を発展させていくものだけど…
恋愛の一つの重要な要素であり、ドキドキや性欲を感じさせてくれるスキンシップ。
愛の形は人により様々ですが、多くの人はこのスキンシップを経て、恋愛を発展させていきます。
今回は、このスキンシップが性欲を抱かないノンセクシャルの人はどう感じるのか、私自身の経験を元に解説していきます。
【2】スキンシップに対してノンセクシャルはどう感じる?
スキンシップと一口に言ってもいろいろなものがあります。
手を繋ぐというところから激しいキスまで、たくさんの触れ方が存在しています。
それらをしてみたときに、ノンセクシャルの人はどんなことを感じるのでしょうか。自身の経験に基づいて説明していきます。
(1)恋人の定番…手を繋いでみる
少女漫画などでよくみられるキュンとくるシーンの一つ。
「手を繋いで下校する」というものがあるように、手を繋ぐという行為は、恋人としての入口のように描かれることが多いです。
女子同士であれば、お友達の意味で手を繋ぐこともあるでしょう。しかし、それは、恋人と手を繋ぐのとは明確に違っているはずです。
ノンセクシャルの私には、その違いがありません。誰と手を繋いでいても、「手を繋いでいることによる安心感」はあるのですが、そこに性欲は発生しないのです。
わかりやすく言えば、ずっと友人と手を繋いでいる感覚です。
「危ないよ」と自転車を避けるように手をひかれても、感じたのは「ああ、触られているな」という実感だけでした。嫌ではないけれど、ドキドキもしない……そんな感覚です。
(2)ハグして安心はする
好きな人に抱きしめられ、その体温を、存在を間近に感じる。ハグは、恋した人の多くが夢見るスキンシップですよね。
国や人によっては挨拶であることもありますが、現代日本ではハグとは恋人や親子にするものという認識が一般的のようです。とはいえ、親子のハグと好きな人とするハグは、明らかに意味が違いますよね。
私は、当時とても好きだった人とハグをしたことがあります。友人としてとても好きで、その人となら恋人にもなれるような気がしていました。
当時は自分をレズビアンだと思っており、恋人にするならこの人かなあと考えていました。ハグは双方にとって受け入れられるものでしたし、触れていることを感じ、幸福や安心を感じることはできました。
しかし、ノンセクシャルの私は幸福や安心を感じても、それ以上のもの、つまりエッチな気持ちになったりはしなかったのです。
私は最初、ハグの幸福や安心がハグによる効果のすべてだと思っていましたが、相手はハグによりそれとは別の何かを感じているらしいと気づきました。
(3)キスしてみたけれど何も感じなかった
日本においては、キスは恋人同士でするものだという考えが強いですよね。
好きな人とのキスは、殆どの人の憧れの的です。好きな人とキス、ということをいつか自分も経験するのだろうかと私も考えていました。
そのため、好きだった人に誘われるままに軽いキスを経験しました。
唇が触れていることはわかりますし、これが特別な行為だというのはわかります。
しかし、触れているだけなのです。感じるものは体温だけでした。
【3】まとめ
アセクシャルとノンセクシャルの間で揺れ動く私の感じ方はあくまで一例です。
こういう感じ方をする人もいるかもしれないということを知っていけたらいいですよね。
(雁屋優/ライター)
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