「女性らしく」とは? 身近なジェンダーステレオタイプを考える

身近にあるジェンダーバイアス

最近、ジェンダーバイアスあるいはジェンダーステレオタイプが話題になり、“女性らしさ”“男性らしさ”という言葉がタブー視されつつあります。

そこで、“女性らしさ”とはなんなのか、身近なことから考えていきたいと思います。

 

【1】ジェンダーステレオタイプとは

ジェンダーステレオタイプとは、男女それぞれの性別に対し、社会が持つ先入観や価値観のことを指します。“男性らしく”“女性らしく”という前置きから語られるものは、ジェンダーステレオタイプ的な考え方であると言えるでしょう。

このような考え方は、男女差別的な考えから生まれているのではなく、社会から無意識に染まっているものです。

近年ではジェンダーステレオタイプは、人の可能性を閉ざすことにもつながるとも言われています。この記事では身近にどんなジェンダーステレオタイプが潜んでいるのか、考えていきたいと思います。

 

【2】身近に潜むジェンダーステレオタイプ3例

身近な場面でも、ジェンダーステレオタイプを感じることは多々あります。

ここでは3つの例をご提示いたします。

(1)女性だから/男性だから…は体の問題?

「女性にこの仕事は任せられない」という言い方、よく耳にするのではないでしょうか。これは女性に対しての配慮ではあります。しかしこれもまた、一種のジェンダーステレオタイプでもあります。女性だから体力がないというのは、本当に体の違いでしょうか。個人個人の体の差はありますが、一概にそうとは言えません。

「女性らしくおしとやかに」と言われ、外でなかなか遊ばせてもらえなかった子どもは、外で遊んできた子どもたちと比べて体力がないかもしれません。でも、幼いころから大人になるまでスポーツに打ち込んできた人はどうでしょうか。体だけではなく、育ち方も影響していることがお分かりいただけると思います。

反対に、男性だから体力があるというのも、ジェンダーステレオタイプです。「男の子なのだから外で遊びなさい」と言われて育ったなら、体力はあるかもしれないですね。部屋でゲームや読書をすることが好きな子どもだったら、そうとは言えないでしょう。「男の子らしさ」を決めているがゆえの後天的なもの、ひとそれぞれ違いがあるものだということがわかると思います。

体力のない男性が「男性らしくない」と言われるのは…スポーツ万能な女性が「女性らしくない」と笑われるのは……? 体力がないことも、体力があることも、性別に関わらない個性です。“らしい”が偏った考え方であることを自覚して、個性の尊重を目指したいものです。

(2)家庭内の役割について

「家事をするのは女性」という先入観を、今日でも多くの人が持っています。外に働きに行くのは男性、という先入観もまた、多くの人が持っています。

たとえばイクメンという言葉は、男性が育児をすることが珍しいと思われていたからこそ、男性の育児参加を促すために生まれた言葉です。こういった言葉は、運動をはじめるための起爆剤としてはとても大きな意味があります。それをきっかけに、育児に参加しようと考える男性もいるのですから。

現在では育児にかかわる男性が増えてきました。またSNS上で、男性の育児が普通のことだと積極的に発信する男性も多く見受けられます。育児をしない男性が時代遅れという時代になっていくとともに、いつかは言葉自体が時代遅れになっていってほしいものです。

(3)色の好みについて

女性だからピンク、男性だから青、という価値観は、あまりにも浸透している考えです。これらの色は、その人が本当に好きなのであれば否定する必要はありません。でも同時に、誰かの好みを変えるよう強制することもできません。

筆者の実体験をお話しさせてください。学生時代、ピンク色が好きな男子生徒を馬鹿にするような風潮がありました。色の好みはとても個人的なこと、他人に迷惑をかけるわけでもない小さなことです。なにより馬鹿にするような内容でもないのですが、先生も仲間に入ってみんなで笑って、おかしな状況だったと思います。

色にはそれ自体に、決められた意味はありません。確かに信号機のように意味を表す色は存在しますが、好みという点では自由に選べるようになってほしいものです。

最近では、通学中の小学生を見かけるとき、それぞれ色とりどりなランドセルを背負っている光景もみかけるようになりました。赤かピンクのランドセルしか選べなかった時代から、好きな色を選べる時代になったこと、うれしく思います。色に対するジェンダーステレオタイプは、今後より一層減っていくのかもしれませんね。

 

【3】まとめ

ジェンダーステレオタイプをきっかけに、自分が持っている価値観を見直してほしいなと思います。

筆者もまた、「女性らしく」という言葉をかけられたとき、立ち止まって意味を考えるようにしています。そして、ゆくゆくはジェンダーから飛び出し、さまざまな領域で多様性を認められる人が増えることを願うばかりです。

(オーノサエ/ライター)

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