7月に公開されたセクマイ映画6選 映画祭もあり大量

SNSで情報が回ってきた「シャイニー・シュリンプス」が面白そうだったので記事でご紹介しようと考えていましたが、調べてみたところ7月はセクシャルマイノリティを扱った映画が大量に封切りされることが分かりました。

【1】7月に公開されるセクマイを題材にした映画

今回は7月に日本公開されるセクマイを題材にした映画を6本ご紹介します。さらには、東京・大阪でセクマイ関連の映画祭も開催されます。

今年の夏は、セクマイ映画界隈が充実していますね。

(1)スーパーノヴァ

7月1日公開。イギリス。

寿命まで添い遂げる約束をしていた壮年ゲイカップルの片割れに不治の病が発覚し、思っていたよりずっと早い別れが目前にせまる…というお話です。

最後の時まで一緒にいたい、愛しているからこそ関係を清算したい、という二人の結論を追っていくヒューマンドラマということです。当事者であるゲイはもちろん、全ての人の感情を揺さぶってくるテーマでしょう。

監督は実力派の若手ハリー・マックイーン、主演はそれぞれアカデミー賞の受賞・ノミネート経験を持つ名優、コリン・ファースとスタンリー・トゥッチです。

(2)デュー あの時の君とボク

7月2日公開。タイ。

最近では「2gather」の世界的ヒットが大きな話題を呼んでいるタイのBL作品ですが、ライトな作風が多い日本のBLと比べて、ゲイの人格や文化にまで踏み込んでいるのがタイBLの特徴でもあります。

(日本向けのプロモーションに「BL」という俗語が使われているだけで、タイ作品の多くは実際のバイ・ゲイ文化を土台に作劇されており、ニュアンスの違いがあります)

「デュー」は現代よりも同性愛への偏見が色濃かった1996年の田舎町を舞台としており、周囲から大いに反対される男子高校生カップルの純愛・悲恋を中心に描かれます。

事前に公開されている情報では、ストーリーはここから23年後に飛んで…という展開が待っているそうです。

(3)シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち

7月9日公開。フランス。

実話を元にしたゲイの水球チームの物語です。ゲイ嫌いのコーチと、おふざけばかりのオネエのチームメイトたちが大会出場を目指して奮闘する…というスポーツもののテンプレートのような初期設定が「これは絶対に面白いやつ!」と期待させてくれます。

一方で、トレーラーで表現されるチームメイトたちの様子は、一昔前のステレオタイプの「うるさいオカマ」ゲイへの偏見そのものである描写は気になるところ。主人公のコーチやチームメイトたちのストーリーが掘り下げられていく中で、彼らの「本質」で巻き返してもらいたいです。

ハッピーエンドへ向かってゆくストーリーや、鍛えたゲイたちの水着姿など、難しいことを考えずに楽しめるコメディ映画であろうことは確かですね。

(4)片袖の魚

7月10日公開。日本。

本作はトランスジェンダーの女性が主人公。多数のLGBTQ+映画祭で高い評価を得ている、東海林毅監督作品です。

「自分を不完全な存在だと思い込み、自信を持てないまま社会生活を送る主人公が、新たな一歩を踏み出そうとする」というストーリーは、セクシャルを問わず多くの人の胸を打つのではないでしょうか。

本作は新宿 K’s cinemaでの単館上映が予定されています。

(5)親愛なる君へ

7月23日。台湾。

亡くなった同性パートナーの家族と暮らす青年が、家族の死をきっかけに無実の罪を着せられるというサスペンス要素を含んだ作品です。

一方で、血の繋がりを超えた家族の愛を描いている側面も持ちます。結婚制度とは切り離された同性カップルに向けられる世間の目など、考えさせられるテーマをはらんでいます。

(6)日常対話

7月30日。台湾。

同性愛者の母とその娘の対話を追うドキュメンタリー映画です。娘はホアン・フイチェン監督その人です。

母の苦悩と、娘の思い。決して良好とは言い難かった母子の「日常対話」を切り取った本作は、第67回ベルリン国際映画祭パノラマ部門テディ賞(LGBTをテーマにした作品に贈られる賞)に輝き、2017年アカデミー外国語映画賞の台湾代表作品に選出されるなど複数の映画祭で注目を受けています。

【2】7月にはセクマイ関連の映画祭も開催

7月には16日~29日の期間で「第29回レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜」というセクマイ関連の映画祭も開催されます。

以前は「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」と呼ばれていたイベントが改称したもので、より多様性を想起させる「レインボー」の名称を冠しています。

開催期間の前後半で上映館が切り替わります。

7月16日〜22日 シネマート新宿
7月23日〜29日 シネマート心斎橋

今年はコロナ禍での開催という事で、チケットは上映作品ごとの完全予約制。例年は販売されていたフリーパスなどの企画は残念ながら行われないとのことです。

上映作品には上記の「親愛なる君へ」も含まれています。

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