アセクシャルの恋人との生活はどんな感じ? 馴れ初め・愛情確認の方法

アセクシャルがパートナーになった場合

私のパートナーはアセクシャルです。 「アセクシャルのパートナー」と聞くと、アセクシャルって恋愛感情がないんじゃないの? どうやってパートナーになったの? 

などという疑問が湧く方もいると思います。 今回は私(パンセクシャル)と私のパートナー(アセクシャル)の生活について、馴れ初めから、愛情確認について、現在感じていることまでをお話ししていきます。

 

【1】出会ってから今までの流れ

私は、好きになる対象や関係性・愛情表現の形などにこだわりのないタイプのパンセクシャルです。彼女は、誰にも恋愛感情を抱かず、恋愛のムードや性的なことを苦手とするタイプのアセクシャルです。

私たちは中高が一緒で、その6年間はただただ仲良しの友達でした。高校を卒業してもかなりの頻度で会って遊んだりしていたので、だんだん「親友」という感じになっていきます。

お互いの家に泊まったり、何度も旅行に行ったり、「家族の次に信頼できる人」という存在になってくるとともに「付き合うとか束縛したいとか、そういうのとは全く別に、お互いのことを愛していて、大切だ」ということに気が付いたんです。

私や彼女が自身のセクシャリティに気が付き始めたのもこの頃で、「いろんな愛の形がある」と思うようになったことで、必然的に私たちは「互いを想い合っているよね」と自信を持って言えるようになりました。

「パートナーになろう」「一生一緒にいよう」と言葉にして約束したわけではありませんが、他の人が「パートナー」という言葉を使うなら、私たちにもそれが当てはまらない理由はない、とお互いに思っているのです。  

 

【2】マジョリティじゃないつらさが関係の後押しをしてくれた

ただの同性同士の親友から、「お互いのことを愛していて、大切だ」と気が付けたきっかけの一つは、恋愛至上主義の在り方に馴染めない彼女のつらさでした。

彼女は恋愛感情を抱かず恋愛らしいことや性的なことが苦手なので「絶対に恋愛した方がいい」「結婚は一番の幸せだよ」と言われてもぴんと来ませんし、「そもそも恋愛感情を抱かない」ということ自体をわかってもらえないときもあるので、「恋愛至上主義」を押し付けないで欲しいと常に感じていました。

「恋人がいた方が幸せだ」という空気にうんざりしていた彼女をそばで見ていた私は「彼女だって私がいて幸せで、私も彼女がいて幸せなのに、なんで他人の価値観を押し付けられなきゃいけないんだろう」と思ったのです。

エッチしたいとか、束縛したいとかではないけれど、私たちはお互いに対して大きな愛情を持っている。それって、恋人がいることと同じくらい幸せなことです。お互いにそれを確かめ合うと、「恋愛至上主義」の中でもほんの少しだけ楽になれたのです。  

 

【3】愛情確認の仕方

エッチをしたり束縛をしないなら、どう愛情確認をするの? 不安じゃないの? という質問もあると思います。ポイントは2つです。

  • 愛情確認に神経質になりすぎない
  • 日々の思いやりや愛情を大切にする

家族とは毎日「好きだよ」「あなたが大切だよ」と言い合わなくても、たまに実感する思いやりや優しさから、愛されていることってなんとなく自然とわかりますよね。そんな感じです。

災害があったときに心配したり、嬉しいことがあったら報告したり、些細な愛のやりとりを「愛だなあ」としみじみと大切にすることで愛情確認になっています。

「恋愛の空気」が苦手な彼女なので愛情確認にこだわりすぎると負担になってしまうし、そもそも私は、過去や未来を気にして愛をいくら確認しても、結局大切なのは「今」だと思っているので愛情確認に神経質にならないのです。  

 

【4】アセクシャルの彼女が言いたいこと

最後に、この記事を書くにあたって彼女からメッセージを受け取りました。

「恋愛だけが人間関係の至高ではないし、束縛や肉体関係がなくとも精神的に繋がれることを知ってほしい。そういう人もいるんだって放っておいてくれるだけでもいい。自分がアセクかもと悩んでいる人へ。仲間はいるよ!」

これからの生活において、少しでもこの言葉で救いになる人がいますように……。 良いパートナーが見つかるといいですね。

パンセクシャル×アセクシャルはいい恋愛関係になれる?〜私の場合〜

(illy/ライター)

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ABOUTこの記事をかいた人

学ぶことが好きすぎてずっとアカデミアにいたい23歳女性。専門は哲学とジェンダー・セクシュアリティ。あるとき女性に恋をし、自分の恋愛のスタイルについて考えるように。バイというよりパンセク。ポリアモリーで、今は5人前後とそれぞれに合った方法で深い関係を築いている。好きな著名人はカート・ヴォネガット。