私は心の性が男性、体の性が未手術で女性のFtMですが、過剰な“男”扱いに困惑することがあります。
具体的な事例やその理由について考察していきます。
【1】男扱いされるのは嬉しいけれど…
私は心の性が男性のトランスジェンダーなので、男として見てくれると嬉く思います。
最近はセクシャルマイノリティへの理解も浸透し、相手の自認を尊重してくれる人が増えてきていると感じます。
ですが、セクマイだから配慮しなければならないと、過剰に気を使い帰って空回りしていて、困惑してしまうことも少なくありません。
今回はそんなお話をしたいと思います。
【2】過剰な“男”扱いに困った経験
私の場合、仕事面で過剰とも思える“男”扱いを経験したことがあります。ここでは2つの事例をお話しします。
(1)身体能力は“男”ではないのに…
以前ラーメン屋でバイトしていたときに普通女性にはさせない仕事をさせられました。
最初は「嬉しい!」「新しい仕事を教えてくれた!」なんて喜んでましたが、次第に力仕事が増えていき完全に男性扱いでしたね。その時はまだ体を壊していなかったので、「よっし!やってやる!」って勢いで頑張っていました。
ですが、次第に病気になり体力もかなり落ちて重いものを持つのもやっとだったんですが、「お前なら大丈夫」みたいな感じでまた男仕事をやらされて…流石に体力的に厳しかったですね。
やはり、心は男性でも、体は女性です。筋力や体力など、どうしても違う部分はあるので、限界を感じました……。
(2)おふざけでの身体接触
同じ職場に同年代の女性がいたとします。その人のことは女性としてみているためでしょうか、しないのですが……。私には男性がストレス発散の意味合いもある感じて、ふざけて体に接触してきます。例えば、お尻に膝げり的な感じですね。
別にふざけているのがわかっているから全然いいんですが、ヒートアップしてしまった場合ちょっとこれは許されないなと思いますね……。つまり何が言いたいかと言うと、「見た目が男性っぽい、中身も男性の私にはそう言うことがやりやすい」と捉えられてしまってるんです。
おふざけで攻撃的な意味で手を出しやすいということ自体、“男”として嫌だと感じる人は当然いると思いますし、(何も手術をしていない)身体が女性だからこそ、「さすがにセクハラでは……」と不快に思うこともあります。私自身もその場の雰囲気を悪くしたくないと思い、なにも言いませんでしたけれど、困惑しました。
【3】まとめ
精神的な面で男扱いしてくれることはとても嬉しいのですが、とはいえ私の体は女性で、どうしても男性との間に溝があります。
そこも男扱いされてしまうと、どこかしらで無理が生じてしまうのではないかと思います。
(ツバサ/ライター)
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