人の恋の形はみんな違う……。
マイノリティなセクシャル「LGBTQIA+」に迫る本企画。
今回はその中でも「G」にあたるゲイセクシャルのFさん(26歳・男性)に話を伺いました。
【1】ゲイセクシャルのカミングアウト事情
異性愛者が多い世の中で、同性愛者は肩身の狭い思いをしていると当事者の人たちは話します。
そのため、同性愛者のカミングアウト事情も様々。
同性愛者の中でも、積極的にカミングアウトを行っているオープン型、世間の偏見が怖くて同性愛者だと悟られないようにしているクローズ型と存在しています。
【2】世間には隠している…クローズ型の恋愛事情
クローズ型のゲイセクシャルであるというFさん(20代・男性)。
カミングアウトをするつもりがなくても、周りに知られてしまうことがあると話します。
(1)クローズド型の恋愛事情
「僕は、家族にはバレた経緯があり、家族は僕が同性愛者であることを知っています。しかし、友達や知り合いなどには、伝えていません。パートナーだった相手は、極度のクローズ型でした。街中や観光スポットでデートをしていても、絶対に手をつないでくれません。それどころか、半歩遅れて歩いてくるのです。
もちろん、パートナーの友達には僕のことは『カノジョ』として、伝えられており、彼の『Facebook』や『Twitter』では、付き合っているはずの僕がフォローすることは許されませんでした。また、SNSの絡みは、同性愛者だとばれてしまうため、一切、僕が関わることを禁じていました」
クローズ型の場合に、おうちデート以外では一切関わらない人もいると聞きます。
友達としての距離感を超えて、どこか恋人らしさが出ることを恐れるようです。
(2)堂々と付き合えないことによる疎外感
「僕は疎外感を感じてしまいます。妖怪人間みたいだねって伝えたことがあります。『闇に隠れて生きる、俺たち妖怪人間なのさ』という、かの有名なフレーズがありますが、まさにその通りでした。お天道様の下を堂々と歩くことは許されず、陰に隠れてこそこそと、逢瀬を重ねていました。
『Twitter』では相思相愛の同性愛カップルが、みんなに祝福されて幸せそうでうらやましい限りでした。パートナーは、二人きりでいる時や体の関係のときは、とても優しく大切に扱ってくれます。それは、身体が目的ではないのかと勘ぐってしまいます。ケンカは絶えません。お互いの主張が平行線をたどるだけです」
大切な相手だからこそ、人に伝えたいし、祝福されたいと思うのは当たり前ですよね。
しかし、社会からなにかを言われるリスクを考えると、価値観や環境によって、すれ違いが起こることもあるのでしょう……。
(3)社会が許せばしたい望み
「僕は、男女のカップルのように普通の恋愛がしたかったです。手をつなぎ、デートして映画見たり、遊園地に行ったり。当たり前のデートがしたいと思っていました。また、友達に認められ、祝福されたかったです。
しかし、極度なクローズ型のパートナーにしてみれば、僕はかなりわがままだったようです。このようなマイノリティが日の目を見ようと思うのが、おこがましいとさえ言っていました。彼は、自分がゲイであることに対して、肯定的な感情を持てていないようでした。いつも、いちゃつきたいのなら、二人きりのときだけにしろよ……と話していましたね」
恋人なら当たり前に望むことができないのは辛いですよね。
「おこがましい」という発言は、社会が言わせてしまっているように思えてなりません。
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