トランスジェンダーはメンタルの問題を抱えている人が多い印象です。
トランスの一人として、その理由について考えていきたいと思います。
【1】精神病になってしまう人も…
生活面で多くの不自由を強いられるトランスジェンダー。生活面での悩みは精神面にも影響を及ぼします。
学校や職場での周りの視線。カミングアウトをする勇気。人一倍悩みが絶えないため、一人で抱え込んでしまい、うつ病や適応障害といった精神病になってしまう人もいます。
【2】メンタルが落ち込みやすい理由
もともとトランスにまつわる精神負荷は多いですが、なぜ1人で抱え込んでしまうのでしょうか。その点について考えていきます。
(1)相談できる人がいない
悩みごとがある時、誰かに相談したり話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になったりしますよね。
トランスジェンダーに限らず、LGBTQの場合、カミングアウトが必然です。辻者同士ならまだ良いですが、そうではない人にカミングアウトするのは大変勇気のいること。
そのため、カミングアウトせず、相談できる人・話を聞いてくれる人が周りにいない状況にある人も多いのです。
(2)家族に言えない・理解を得られない
家族へのカミングアウトは大変重大なこと。受け入れてもらえるか、そうではないのか心配が尽きない人も多いはず。
これは私の体験談ですが、成人を迎え、母親にトランスジェンダーであることを伝えるべきか悩みました。成人式が迫っていたので、振袖ではなくきちっとネクタイをしめてメンズスーツを着たかったのです。
そのため、あまり親子関係は良くないものの、トランスジェンダーを伝える必要性があると考えました。母にトランスジェンダーであることをほのめかしたところ、「あー流行りだからね」と一言。
それを聞いて「この人にカミングアウトするのはやめよう」と決めました。流行りものを茶化す様な人だったので、絶対に伝えてはならないと思いました。私の場合、母が唯一の肉親だったので、理解が得られない事に大変ショックを受け、傷つきました。
(3)やっぱり周りの目が気になる
自分らしく生きよう! と思っても、その思いを周りの冷ややかな目線や噂話が邪魔をするというもの。
全ての人に理解してもらおうというつもりではありませんが、トランスジェンダーに限らずLGBTQを悪く言う人達の言動に傷付くことも多いのです。不本意ですよね。
気にしない様に、と思っても気になってしまうのが現状です。
【3】まとめ
生活面・精神面で苦労の絶えないトランスジェンダー。自分らしくいようと思っても、周りの人の理解があってこそな気もしてしまうのです。トランスジェンダーの悩みって、やはり対人的な内容が多いのです。
偏見的な目で見ず、そういう人もいるんだなと思ってくれる人が増えたらいいですね。
(摂津美葉/ライター)
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