大晦日やその周辺、LGBTにまつわる嬉しいニュースがたくさんありました。
情報共有とともに、自分自身が感じたことについて綴りたいと思います。
【1】紅白歌合戦でレインボーフラッグ!
少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。年始の初笑いはFtMの友人が「私もオカンの腹に忘れてきた立派なイチモツが欲しい」という一言だったXジェンダーです。
友人の半分本気半分ネタの発言は、多少苦楽を知っているからこそ一緒に笑って昇華させたいところですね。
ところで皆様昨年の紅白歌合戦、視聴していた時に驚きませんでしたか? ああいう場で、レインボーフラッグがあがったんですよ。
【2】子どもをもうけた同性カップルの話
ここ最近、NHKさんの様々な番組でLGBTに繋がる話題が出ることがありました。
同性婚をした上で子供ももうけた女性カップルなどが番組で取り上げられたりと、過剰な茶化しが入らないからこそ染みるものがあったり、改めて色々と考えさせられたところがありました。
また、日本の場合同性カップルに関しての法や制度が整っていないので、その山あり谷ありな道のりに想像以上に驚かされましたね。
とはいえ、やはりどうしても今までのイメージとして“様々な世代が視聴するからこそお堅い、真面目な放送局”というものがありましたし、実際数年前ならば昨年の紅白歌合戦のような光景は観られなかったと思います。
【3】紅白歌合戦でLGBTのアーティストまで
ところで、ゲイカルチャーなどに詳しい方はご存知だったでしょうが、紅白歌合戦の場に日本で有名なドラァグクイーンの方々もステージに上がっていたんですよね。彼らは、DJの方なども海外で有名なLGBT関係のアーティストだったので更に嬉しい驚きです。
ドラァグクイーンという単語がピンと来ない方は、ミッツさんやマツコさんが名乗る「女装家」と聞けば大まかにイメージ出来るでしょうか。
単純に、“影の部分に居なければならなかった”ような話題やカルチャーだったLGBTというものが“よく知らない人になんとなく伝わる”“よく知っている人には良い驚きをくれる”時間になったのは、当事者の一人として素直に嬉しかったですね。
【4】嬉しい反面、今までとは別の方向も考えなければ…
こうした嬉しい驚きを得た一方、「今までとは別の方向も考えなければならないな」とも思いました。
というのも、世代だけではなく人というのはその人それぞれの生まれ育った環境や触れた文化によって“新しく触れるもの”に対する抵抗感が変わるものだと自分でも思うものなので……。
LGBTというかセクシャルマイノリティという大きくて分かりやすい定義も少ない存在に向き合おうとするとき、全く関わりのなかった人は当事者とはまた違う“難しさ”を抱えてしまうと思うのです。
理解したいけど理解するのが難しい、経験則でするりと頭に入らない、というのはどんなものでもストレスがかかるものですしね。
そのときに、ハードルをどれだけ下げて「ああ、そういう感じでいいのか」とお互いがwin-winの関係を作れるかがこれからの当事者の課題のひとつなのかもしれないな、とレインボーフラッグを見て首を傾げた祖母の横顔を見ながら思いました。
【5】まとめ
嬉しい驚きと、時代が変化していくからこそ「当事者としての伝え方」も次のステージに入るのかなと思った大晦日。それは「やっとここまで来れた」ものなのかもしれません。これまでの方々が地道に、時には派手に長い時間をかけて活動してくれたからこそのものなのかもしれません。
周囲を見渡せば「セクシャルマイノリティ」という言葉も知らない人の方が多い気もしますし、適切な理解をしている人がどれだけいるかと問われれば苦い顔をするしかない所もあります。
それでも、あの瞬間のレインボーフラッグには大きなメッセージがあることを忘れたくはないですし、意味があるんだと伝えていけるのなら…きっとそれは幸せというには遠くても不幸ではないと思うのです。
(Shano編集部)
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