人の恋の形はみんな違う……。
マイノリティなセクシャル「LGBTQIA+」に迫る本企画。
今回はその中でも「A」にあたるアセクシャルの人に話を伺います。
【1】アセクシャルとは
アセクシャルという言葉は、日本で幅広く認知されておらず、定義も複数が混在している状態です。
アセクシャルは「性的な欲求を抱かない人、恋愛感情を持たない人」と定義されていますが、ノンセクシャルを指す「性的な欲求を抱かない人」と混同している印象がありますね。
場合によっては、「ないもしくは薄い」という記述がされているところもあり、デミセクシャルとの混同も見られます。
【2】恋愛しなきゃいけないの? アセクシャルが抱える悩み
取材に協力してくれたのは、『Shano』でもライターをしているAmyさん(27歳・女性)。
彼女は異性や同性に対して、恋愛感情も性的欲求も抱かないと言います。
アセクシャルに気づいたのは高校生くらいだったそうですが……
(1)「彼氏作らないの?」が苦痛
「相手を恋愛的に好きになることがないので、恋人を作ることが苦痛でした。高校生にもなると、周りに『彼氏作らないの?』『なんで彼氏がいたことがないの?』と言われることが多かったです。当時、芸能関係者からスカウトされることが多々あったくらいなので、『その容姿で』っていう反応もありました。
(2)レズだという噂が流れる……
「実際、告白されることも多かったのですが、どうしても付き合う気にはなれず……。一部の男子の間で『あいつは女しか愛せないんだ』というような噂が広がりました。女性に対して恋愛感情を抱くこともないので、レズとも違うのですが、アセクシャルという概念が全く普及していないので、わかるはずもありませんよね。私もそういう人が一定数いるっていうことはずっと後になって知りました」
1人でいるときは、多くの男性にアプローチをされたそうです。
帰宅部だったこともあり、1人で帰ることが大半だったというAmyさん。
帰宅時間になると一緒に帰ろうとする男性たちに声をかけられる機会が多かったと話します。
(3)しまいにはビッチという噂まで……
「ほとんど毎日、別の男性と帰宅していました。私のことを知らない遠いクラスの間では『ビッチ』みたいな噂もあったみたいですね。一緒に帰っているだけで、当時は男性とも付き合いが全くなかったんですけれど……。もっとも、異性に興味がなかったので、勝手に言ってれば?っていう感じで、大して興味もありませんでした」
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