最近は、「レズ」という略し方は差別的だとして、「ビアン」と呼ぶ動きが活発的です。
そこで、当事者が「レズ」と言われることに対してどう感じるかご紹介します。
【1】レズビアンを略すときはレズ?それともビアン?
レズビアンという単語を略す場合、「レズ」と略してしまうと差別的という考えが最近では広まっています。
だから、マイノリティ理解者やレズビアン当事者から「ビアン」と略す方が多いのですが、レズビアン当事者の中でも自ら「レズ」と略す方も実はいらっしゃいます。
差別的に扱われる「レズ」を自ら称する方もいる中、レズビアン当事者からこの略し方はどう感じるのかをご紹介していきます。
【2】レズビアンが感じる「レズ」のニュアンス
「ビアン」ではなく、「レズ」と略された場合に、当事者はどう感じるのでしょうか。
3つのパターンをご紹介します。
(1)アダルトコンテンツの意味合いがあり差別的
「レズ」という略し方はやはり差別的に感じるという印象から、好ましくないと思うレズビアン当事者の方も多くいらっしゃいます。
「レズ」と称されると軽蔑を感じたり、不快感を感じるレズビアン当事者の方は少なくありません。
「レズ」という略し方は、アダルトコンテンツに使われることがありそれと区別化するために「ビアン」という略し方を選ぶという理由もあります。
実際「レズ」でネット検索をすると、レズビアンについての情報よりもアダルトコンテンツの方が多く引っ掛かります。
その点も含め、差別的と感じて好ましくないと感じる当事者の方はいらっしゃいます。
(2)ノリや自虐的に当事者が使う
マイノリティ理解者が「ビアン」と略す中、レズビアン当事者の方が自らを「レズ」と称する場合があります。
差別的と広まっている「レズ」という呼称を逆に自ら使うレズビアン当事者の方は、若い年代層やノリが良く細かいことは気にしない大らかな方。またその場の雰囲気で自虐的に「レズ」と称する方もいらっしゃいます。
「レズ」を差別的な印象でとらえず、時にギャグとして「レズ」という略し方を使っていることがあります。
中には別に「レズ」は差別的な呼称ではないと考える方もいらっしゃるようです。
SNSで若い年代層方がレズビアンと自認しながら自分のことを「レズ」と呼ぶのを見かけるのが多いかと思われます。
(3)特にこだわりはない
「レズ」も「ビアン」という呼称も特にこだわりが無く、どちらでも構わないという意見をもつレズビアン当事者の方は少なからずいらっしゃいます。
自分は「レズビアン」であり、略称によって性自認が変わる訳ではないので略称については気にしないという考え方を持っていらっしゃる場合があるようです。
だから、「レズ」と呼ばれても「ビアン」と呼ばれても自分は気にしないというスタイルを持っていらっしゃいます。
【3】まとめ
レズビアンを「レズ」と略称することが差別的と広まる中、やはり「レズ」という略し方は差別的に感じる方がいらっしゃる人はいます。
一方で、レズビアン当事者が自らを「レズ」と呼ぶ場合もあり、特に呼称にこだわらないレズビアン当事者もいらっしゃいます。
しかし、「レズ」という略称はやはり差別的な要素が含まれている場合とレズビアン当事者の方も差別的と受け取る方が多いかと思われます。
だから、マイノリティ理解者、またはレズビアン当事者同士の会話でもまずは「レズ」と略さず、「ビアン」と略した方が角が立たないかと思います。
「レズ」という略し方は「ゲイ」を「ホモ」と呼ぶくらい同じぐらい差別的に受け取られる場合があります。
「ビアン」と略す、または略さず「レズビアン」と称した方がお互い気持ちの良い関係でいられると思います。
(みなと/ライター)
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