障害者手帳は取る必要があるのでしょうか。あるいは取ることでデメリットが生じるのでしょうか。
詳しくお話しします。
【1】精神障害者手帳を取るか、取らないか?
精神疾患や発達障害をもっている場合、精神障害者手帳を取得するという選択肢があります。
精神障害者手帳を取得することで様々なサービスや生活を補助する制度を受けることができます。
しかし、精神障害者手帳を取得するでデメリットがあるのではないかと考える方もいらっしゃるかと思います。
そこで1部ですが手帳を取得すること受けられるメリットとデメリットをご紹介します。
【2】精神障害者手帳のメリット・デメリット
精神障害者の手帳を取得する際には、どのような点を意識すると良いのでしょうか。
メリットやデメリットを確認していきます。
(1)就活をする際に障害者枠を利用できる
精神障害者手帳を取得することで就活を考えている方にとって1番のメリットは、障害者枠での雇用を利用することができます。ハローワークで障害者雇用枠について詳しく聞けるので、窓口で問い合わせてみましょう。
また、一般企業に就職するのは不安という方は就労継続支援を受けることができます。事業所が働く場所を提供し、働くことの知識や能力の向上訓練を行うことが出来ます。
A型とB型と分かれていますが、利用条件が違うだけで利用期間の制限はありません。手帳を持っている場合は主にA型となります。
(2)税金の免除・控除を受けられる
手帳を取得することで税金の免除・控除を受けられます。
所得税・住民税・相続税・個人事業税が控除となり、手帳等級が1級の場合には自動車税・自動車取得税が軽減されます。NHK受信料の減免も条件によって受けられます。
こちらの条件は等級が1級の手帳取得者が世帯主であり、受信契約者である場合に半額免除となります。
(3)公共料金などの割引
手帳を持つことで公共料金などの割引も受けることが出来ます。鉄道・バス・タクシーなどの運賃割引、公共施設の入場料などの割引が受けられます。
JR・空港各社は現時点では割引を受けることができませんので注意してください。鉄道運賃割引には申し込みが必要となります、定期券販売所か役所窓口で申請をしましょう。
交通機関割引はお住いの自治体によって違いますので、手帳受け取り時に説明を受けましょう。携帯会社も障害者手帳を所持していると割引を受けることが出来ますので、取得した際には各携帯会社に申し込むのをおすすめします。
(4)生活保護の障害者加算
生活保護をすでに受給している場合には「障害者加算」される可能性があります。
障害の程度にもよりますが、手帳を取得することで受給費に加算されることがあります。
加算額は現在の居住地と障害の程度で決められますので、役所窓口で問い合わせてみましょう。
(5)自分を「障害者」であると認めることになる
今までメリットをご紹介しましたが、デメリットをご紹介すると生活や支援面でのデメリットらしいデメリットはありません。
デメリットがあるとしたら「手帳を取得することで自分を障害者であると認めることになる」という心の問題かと思います。筆者も手帳を取得する選択肢を選びましたが手帳を受け取る際に「自分はもう障害者である」と複雑な気持ちになりました。しかし今はメリットの方が大きいと感じています。
そして一部ですが精神障害者手帳を持っていることで差別する人も居ます。ですがそういった方には手帳を取得していることを話さないという自衛をすれば良いでしょう。
【3】まとめ
精神障害者手帳を取得するメリットとデメリットについてご紹介しました。
手帳を取得することはほぼメリットであると言えますが、デメリットは自分の心の問題と周囲の理解があるかないかによるかと思います。
生活面を支援するメリットばかりですが、心の問題は大きいかと思います。手帳を取得する際には自分と向き合い納得のいく選択肢を選ぶことをおすすめします。
(みなと/ライター)
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