人の恋の形はみんな違う……。
マイノリティなセクシャル「LGBTQIA+」に迫る本企画。
今回はその中でも「G」にあたるゲイセクシャルのWさん(28歳・男性)に話を伺いました。
【1】ゲイであることに気がつきにくい世の中
【2】小学4年生からあった違和感と葛藤
【3】ゲイたちと出会える場
【4】ゲイや異性愛者と出会うことによる心の変化
【5】まとめ
【1】ゲイであることに気がつきにくい世の中
ゲイセクシャルも、初めは女性と恋愛していることが少なくありません。
なぜなら、社会は異性恋愛を当たり前とし、「男性は女性と恋愛をするものだ」と教えられてくるからです。
こうした環境によって、本当はゲイセクシャルであっても、男性と恋愛するなどという考えに至らず、女性にしか目が向かないのです。
また、小さい頃からなんらかの違和感を抱えつつも、ゲイセクシャルという概念を知らないばかりに、違和感のまま、それがなにかわからずにいることもあるのが現状です。
【2】小学4年生からあった違和感と葛藤
Wさんは、小さい頃から、恋愛などで違和感を覚えていたと言います。
詳しく話を聞いてみました。
(1)一般的な教育を受け女性に恋心を抱いていた
「僕は1991年生まれの男性です。東京出身で、保育園から大学までごく一般的な教育を受け、今は都内の福祉施設で働いています。自分はゲイですが、幼い頃から男子よりも女子と遊ぶことが多く、女子のことも普通に好きで、彼女たちに恋心を抱くことはよくありました」
自己紹介で、「ごく一般的な教育」を受けたと話し出すWさん。
ゲイセクシャルへの偏見を受けてきたことが垣間見えるような紹介ですよね。
ゲイセクシャルだからと言って、必ずしも男性とばかりいるわけではない点は、異性恋愛でも同じです。
(2)憧れ? でも一人エッチのオカズにしてしまう
「しかし、小学4年生の頃、ふと同級生の男子のことが気にかかるようになり、『あの子、なんかかっこいいな』と思うことがありました。もちろん、当時はゲイという言葉は知らず、いわゆる「男性が男性に憧れる」みたいな状態だったんだろうと思います。ただ、同時期に精通を経験して以来、自分で気持ちいいことをするときは、よくその子のことを考えながらやっていました。そのころからでしょうか、『あっ、自分はもしかして男の子のことが好きなのかもしれない』と思うようになりました」
言葉を知らないと、自分の思いがなんなのか明確に理解するのは難しいですよね。
一人エッチをするようになり、違和感を覚えることもあるようです……。
(3)男性を好きになる日々に葛藤と不安
「同じような感情を抱くことは、中学、高校、大学と続き、僕は完全に男性のことを好きになっていました。ここで、『ああ、僕はゲイセクシャルなのか』と強く実感していくようになりました。ただ、それでも心のどこかでそんな自分を認めたくない部分がありました。それと同時に、自分が男性のことを好きだということが周囲に知られるのも不安でなりませんでした」
気がついたばかりの頃、受け入れられない自分や周知される恐ろしさを感じる同性愛者は多いと聞きます。
これも、社会的な問題が関わっていそうですよね。
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