本当のセクマイ配慮の会社とは? トランスジェンダーが語る理想の職場の形

トランスジェンダーにとって理想の職場

最近は、セクシャルマイノリティを配慮した会社が増えてきていますが、当事者の求める“配慮”と齟齬が生まれていることが多くあります。

そこで、トランスジェンダーの一人として、理想の職場をお話しします。

 

【1】セクマイ配慮の会社=働きやすい…ではない?

最近、セクシャルマイノリティを配慮した会社が増えつつあります。そのこと自体はとても良いことなのですが、実際は会社がしてくださった工夫がマイノリティの人たちにとってありがたいものとは限らないのが事実。配慮されているからといって、マイノリティの人が生活しやすいとは限らないのです。

例えば、一時期は「誰でもトイレ」が話題になりました。しかし、男性は男性用トイレをほとんど利用するし、女性は女性用トイレをほとんど利用することでしょう。

男性トイレか女性のトイレか悩むトランスジェンダーにとって、誰でもトイレは自分も使っていいと肯定されているため、使いやすくはあるのですが……。毎回、故意に誰でもトイレを利用することで、「自分はトランスジェンダーです」といっているようなものだと感じます。

カミングアウトしたくない、職場は職場と割り切ってプライベートのことは明かしたくない、そういう人たちにとって使いにくく、ほとんどの人が利用できていないのではないかと思います。

【解説】Tも快適! LGBT当事者が働きやすい制度を設けている会社がある?

 

【2】トランスにとって理想の職場は?

トランスジェンダーの一人として思う理想の職場は、今後LGBTが過ごしやすい世の中になりそれが広まっていく可能性が大いにあるため、これが叶えばいいな…程度のものではあるのですが……。

理想を話すと男女共通のパンツスタイル化(職場の服装)と、ヒールではなくシューズの着用をして良いことです。これはトランスにとっても理想ではあると思うのですが、例えば火災がおきた、地震が起きた…そんな時ヒールの女性は逃げにくいし、最悪の状況も考えられます。そうでなくとも、靴擦れして出血して…なんていう人も多いですよね。

本気で男(女)になりたい、手術もしたいトランスジェンダーで戸籍も変更済みの人に対しては、福利厚生も変更していけたらいいと思いますね。自己満足ではあるかもしれませんが、ちゃんと認められていると言う気持ちになるので、働きやすくなるかもしれないと思います。

あとは勤めたい会社にもよりますが、もっとLGBTに関する知識や講習、待遇などがあるといいなと感じます。偏見やパワハラ、セクハラ今の時代なんでもこれらによって処分される時代になりましたよね。そんな中誤解を招きやすくなるのを避けるためにもこの活動は取り入れて欲しいし、取り入れることによって働きやすい職場になるかもしれません。

トランスジェンダーが「これは良い兆しだ!」と思う社会変化

 

【3】まとめ

なかなか難しいことではあるのですが……。

結局のところ、セクマイが過ごしやすい会社にして行くには、当事者に話を聞くのが一番早いでしょうね。

(ツバサ/ライター)

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