当事者じゃないからこそ、セクマイに過敏になるのかも…というお話

セクマイ非当事者の方が過敏である話

セクシャルマイノリティの人たちの間でも、LGBT問題は話題になりますが、当事者ではないからこそ過敏になる部分もあるのではないかと感じています。

今回は、そんなお話をしていきます。

 

【1】LGBT等が浸透してきたからこそ…

当事者からすると「やっと色々セクシャルマイノリティについてあれこれ良い動きが出てきたなあ」と思う一方、「ちょっと気になるなあ」と思うことが、ぽつぽつと浮かび上がって来ているような気がしてこの記事を書いています。

実際、まだまだセクシャルマイノリティに限らず様々なマイノリティ、多様性というお話になると良い方向に進んでいないことがあるのも事実なのですが……。

ちょっと今回は当事者とその身近に関する視点で考えていきたいと思います。

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【2】そもそも多数派にも色んな人がいる

特にどこの少数派にも属していない人も、よくよく見ると色んな人がいますよね。

現実でも男性より強い女性格闘家なんて沢山いらっしゃいますし、料理が得意な男性もいます。かわいいもの、綺麗なものが好きな男性がいる一方で、カッコいいものを好む女性もいます。

それは性自認が一致しているしていないに関わらないものですし、所属する文化によって違ったりします。例えば北欧の方では男性が編み物をするのは普通のことだったりしますし、ギリシャ神話関係になりますがアマゾネスなんて女性の戦士達の存在もありますし。「女らしくない」「男らしくない」という考え方は、そもそもが案外脆いものだと思うんです。

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【3】子供が好むもので? LGBTに直結しなくてもいい

例えば、お子さんを持つ親御さんが「女の子なのに男の子向けのヒーローが好きみたいで……(その逆もよくありますね)」と気付いて、そこから「この子はLGBT関係の子なのでは?」と考え込んでしまうケースは少なくないと思います。

確かに、実際その中にLGBTの子供はいるんですが、そうでない子供もいます。私の友人は性自認も恋愛対象も多数派に属する女性ですが、ウルトラマンや仮面ライダーが大好きでフィギュアを買うほどですし。

だから、「ああ、この子は今これが好きなんだなあ」と思うくらいが丁度いいのでしょうし、ヒーローやヒロインに憧れているわけではなく全然別の所を楽しんでいるからそうしたコンテンツに触れているという可能性も結構あります。

育児というのは神経を磨り減らすレベルの苦労でしょうから、「一大事!?」と構えてしまうのも仕方ないのかなあと思いますが、当事者の一人としては「まあ、本人が自覚して相談してくるまでは好きにさせとこう」くらいがお互い気楽なのかなあと思っているのですが……。一筋縄ではいかないのだろうな、とは承知しています。他の子と違う、というのがとてつもない不安になると思いますからね。

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【4】育児の項目は成長した当事者周辺にも当てはまる

先程の育児の項目は、成長した当事者の周囲にも当て嵌まると思うんです。当事者としてはLGBTが原因で嫌がらせを受けたり不当な扱いをされなければ他の人と同じ扱いで構わない人もいます、けれど周囲が遠慮して「傷つけたら怖いし、何を話していいか分からない」というようなケースになることもありますよね。

精神的に追い込まれない分、まだマシと言えるかもしれませんが、LGBT当事者も人間ですからあまりにも遠慮等々されてしまうと「自分が悪いのかな」というような不安に駆られたりします。

だからこそ、お互いが心地よく仕事をしたりするために当事者も周囲もふんわりとした関わりがあればいいのかなというのが今のところ私が考えるベストではないけれどベターな答えかなと考えています。

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【5】まとめ

当事者は当事者で沢山の苦労を体験することがまだまだ多いのですが、世の中が「多様性」というものを目指している中で多数派の人たちも「どうすればいいんだろう?」と考えたり、分からないからこそ過敏になって当事者も周囲の人も疲弊してしまいかねないのはちょっと勿体ないと思うんです。

なら、お互い一度肩の力を抜いて、なんだったらゆっくりお茶でも飲んで頭の中を空っぽにしてから改めて多様性と向き合ってみるのもいいのかもしれないですね。

(Shano編集部)

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