セクシャルマイノリティを題材にした作品というのは様々なジャンルで、様々な描き方をされていますね。
そうした作品を読んできた方も多いと思いますし、筆者も色々読むのですが、ここまで勢い良く多種多様なマイノリティに触れている作品を読んだのは初めてだったので紹介しようかと思います。
【1】エネルギッシュで前向き、時に繊細な人々
セクシャルマイノリティを題材にした作品の場合、全体的に繊細な物語のものが目立つことがありますね。そうした作品もとても良いものですが、この作品は繊細さもあるもののパワーに溢れています。
肉体は女の子だけれど性自認は男でゲイという高校生のセーラ、幼なじみのセーラに告白したことで世の中の様々なマイノリティに気付いていく武一、その周囲にいる人物もセクシャルマイノリティだけではないマイノリティがひしめいていて、逆にマイノリティではないキャラクターがいないのでは…と思う程です。
彼ら彼女らは真っ向勝負。例え失うものがあっても挑んでいくので、読んでいると勇気をもらえます。
【2】気付いていないだけで、現実にある光景かも
ゲイやビアン、アセクシャル以外にも様々なキャラクターがいるこの作品を読んでいると「知らないだけで、気付かないだけで、身近にもっと存在するんだろうな」と思う場面があります。
他にも、視点を変えると考えが変わっていくものがあるのだろうなというものも。
作品内でもそうした場面は見られ、キャラクター達がそれを知っていく姿が時に痛みを、時に幸せを運びます。
今まで女の子として認識していたセーラから見た世界の苦しみを武一が気付く話などは、「こうした理解者が欲しい!」と心の底から思うシーンですね。
【3】それぞれがそれぞれで戦っている美しさ
また、キャラクター達は自分の生き方を探すために努力したり苦悩したりしています。
それは何かしらのマイノリティに属しない人でも分かる程に真っ直ぐであったり、マジョリティだからこそ刺さるものがあったりするでしょう。
それでもそのマイノリティとマジョリティの境目すらも壊していくかのようなパワフルさでマンガを読み進めることが出来ます。
キャラクター達のそうしたエネルギーに満ちた姿は、そうなりたいと思うものです。
【4】まとめ
紹介をしてみたものの、この作品の良さは実際読んでいただけないと伝わりにくいものだと考えています。
ですから、是非試し読みをしていただきたいですし、電子書籍で単行本も出ておりますし、続編もジャンプルーキーで連載されております。
ギャグ要素もあり、さらさらと読み進めることも出来るので気分転換などに読んでいただきたい作品ですね。
この度は数あるマイノリティ漫画作品の中から拙作を取り上げて下さって本当にありがとうございました!!沢山の作品をお読みになっていらっしゃるからこその「違い」や「見所」のピックアップがドンピシャでとても嬉しかったです!またぼくに出来ることがありましたらお声掛け下さい!!
— えいくら葛真@続!青春マイノリティ!! (@ikurakoikura) March 5, 2020
(Shano編集部)
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