セクシャルマイノリティに関する相談窓口として、自治体によってはLGBT専門の窓口を設けず、こころの問題を総合的に扱う電話相談などを紹介している場合があります。
今回はそういった相談サービスのひとつでもある、「Moyatter」をご紹介します。
【1】Moyatterとは
「Moyatter」とは、よりそいホットラインを運営する社会的包摂サポートセンターによるサービスです。もやっとした気持ちをつぶやくもので、「ふぅ」というキャラクターがつぶやきを読んで返事を書いてくれます。ふぅの中の人は、専門の相談員さんです。
「Moyatter」自体はセクシャルマイノリティのためだけのサービスではありません。ただ、悩みの内容には制限はなく、恋愛についての相談をしている人の人数も多いです。
文字のやりとりのみで完結するため、電話が苦手な人にとってもおすすめです。また匿名で相談ができるので、誰にも話せない悩みを打ち明けてすっきりしたいときにも役立つでしょう。
【2】Moyatterの使い方
ここでは過去にMoyatterを利用した経験がある筆者が、「Moyatter」の実際の使い方をお伝えします。
(1)注意事項
「Moyatter」を利用するにあたって、注意しなければならない点が2点あります。
- やり取りは全て公開されている
- パスワードを紛失すると再発行できない
まずやり取りが公開されているという点につて。匿名であっても公開されているため、個人を特定できる内容を書き込むことはできません。
利用に際し、メールアドレスなどを登録する必要はありません。ただし、パスワードを紛失してしまうと再発行ができず、返信を送ることもできなくなってしまうので注意しましょう。
内容をぼかせない場合や、内密に相談したい場合は、匿名での電話相談の利用をおすすめします。よりそいホットラインではセクシャルマイノリティ専門の回線も用意されており、24時間匿名での相談が可能です。
(2)利用方法
利用規約を読み、ニックネームとパスワード、性別を登録します。性別には「それ以外」の選択肢もあります。
登録・ログインをすると、「新しい相談」というボタンが現れます。こちらをクリックして、タイトル、悩みの内容(カテゴリ)、今のきもち、相談メッセージを入力します。すべて入力し終わったら、「登録」のボタンを押して送信します。
ふぅさんによるお返事は、原則24時間以内に返ってきます。文章が200文字に収まらなかった場合は、続けて書き込むことも可能です。すぐに解決したい、切迫した相談の場合は電話(よりそいホットライン)で相談することもできます。
(3)解決した場合は?
悩みが解決した場合は、「晴れた!」というボタンを押して、もう大丈夫だということを伝えましょう。
「晴れた!」をしないからといって、返事を催促されることもありませんし、書き込んだことを忘れて過ごしても全く問題ありません。
【3】まとめ
筆者が実際に「Moyatter」を利用したときは、相談をもらって解決するというよりも、悩みを書き起こすことで整理ができたという感じでした。返事をくれる相談員の方も人間なので、ときどき的外れな返答もありましたが、誰かが読んで返してくれるということには安心感もあり、ありがたいものです。
よくひとりで悩んでしまう方は、こういったサービスがあるということも頭の隅に置いていただけたらと思います。悩みがちな方の参考になりましたら幸いです。
(オーノサエ/ライター)
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