3月終わりに発売された人気シリーズの最新作「あつまれどうぶつの森」、プレイしている方も多いのではないでしょうか。
この作品シリーズに慣れた方々は販売前から「今度は無人島でたぬきに借金か……」とちらほら呟いておられましたが、今回も期待を裏切らないたぬきに楽しく振り回されていることと思います。
ところでこのゲーム、「プレイヤーが操るキャラクターが車椅子に乗れる」ということでちょっとした話題にもなりましたが、LGBT的な方面からも少々面白い部分が見られたのでご紹介しますね。
【1】「どうぶつの森」シリーズって?
最初はニンテンドー64のソフトとして出たこのシリーズは、その後もDSやWii、3DSやスマートフォンアプリとして広がり、Switchソフトである「あつまれどうぶつの森」が最新作となります。
基本的なシステムとしてプレイヤーは様々な動物が住む村の住人となり、他の住人と交流をしていくゲームです。なのでプレイヤーのやりこみ具合と方向性で個性が出てきます。
時には村に新しい住人が引っ越して来たり、村にいた住人が何処かへ引っ越して行ったりしますが、この住人達も今ではかなり増えているようですね。
そして記事冒頭で書いた「たぬきに借金」というのは、プレイヤーがだいたい無一文で村にやってくる為、業者のたぬきちにローンを組んで貰い家を建ててもらうことが恒例だからです。
でシァラ改めて説明しなおすと、「ローンを払いつつ村の住人と交流したり、村を発展させていくゲーム」というべきなんでしょうか……。プレイしたことがないと「何が楽しいのか分からない」と言われそうですね。
【2】「※あとで変えられます」と表示が出る性別
筆者が今作をプレイした時にまず驚いたのが、プレイヤーの性別を選ぶ時です。
男の子なのか女の子なのかを選ぶのですが、その下に「※あとで変えられます」とはっきり表記されていたことです。
そして実際にキャラクターメイキングをするときは今までならば異性でしか選べないであろう目や髪型も選べましたし、あとから家具の鏡ひとつであっさりと性別も何もかも変更出来ました。
性別に関する壁が、低いというか最早フラットなんですよね。Xジェンダーやトランスジェンダーも楽しみやすいと思います。
【3】過去作ではどうだった?
過去作を全て触れてきたわけではありませんが、「とびだせどうぶつの森」をプレイしたときには異性の服装を身につけることは出来ても性別の縛りがありました。
性別の縛りがあるからといってプレイヤーが出来る事もやる事も変わらないのですが、筆者のように「性別自認が曖昧だからこそこうした時に悩む」人にはちょっとした悩みの元になったかもしれませんね。
【4】ゲームの趣向によってこれからも性別は変化していく?
今回他のゲームとも比較しながら考えたのですが、ゲーム内でのキャラクター造形によって性別がはっきり出るもの、出ないものと分かれて来ているのではと考えました。
どうぶつの森シリーズのようにデフォルメされたキャラクター造形なら衣装や髪型に性差なく作ることが出来るでしょうし、リアル寄りのキャラクター造形をしているゲームならばそれは少し難しくなります。
寧ろ、そうしたゲームの場合は性別によって特色のある衣装のデザインが売りにもなるのではと思いますし、もしかすると現実以上にゲームなどの世界は流動的で多様性に順応していくのかもしれませんね。
【5】まとめ
今回この記事を書きながら、ふとVチューバーという存在にも似たものを感じました。最近増えてきたバーチャルユーチューバーという彼ら彼女らの所謂「ガワ」も美男美女から動物系まで幅広く、また「素をどこまで出すか」などもかなり千差万別です。
リアルでは諸事情により「性別という概念」に縛られたままの人たちが、娯楽の世界だけでも気楽にいられるのなら少なくとも悪いことではないと思うのです。本当は、現実ももう少し多様化して欲しいところですけれども。
(Shano編集部)
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