ゲイカルチャーの“ドラァグクイーン”とは? その魅力も紹介

ゲイカルチャーの1つ、“ドラァグクイーン”についてご紹介します。

 

【1】ドラァグクイーンって?

最近、YouTubeなどでメイク動画などを公開されている方もいらっしゃるので以前よりその存在や呼び名について知られているかもしれませんね。

ドラァグクイーンというのはゲイカルチャーのひとつとして発展してきたもののひとつです。ドラァグ、つまり裾を引きずる程の長いドレスに身を包み、衣装だけではなくメイクも華美で派手な異性装をするパフォーマーの方々をそう呼ぶというのが一説です。

どうしてもこうした文化ははっきりとしたデータがないものなので、語源などには諸説あるものです。ただ、日本の場合「ドラァグ」と「ドラッグ」の聞き間違い等からくる余計なイメージ(ドラッグ=違法薬物というような)を避ける為に工夫しようとした結果、言葉に馴染みがないという人が多いような気がしますね。

 

【2】有名なパフォーマンス、リップシンクの面白さと美しさ

さて、ドラァグクイーンの方々といえばやはり連想するのは「リップシンク」というパフォーマンスでしょうか。

リップシンクというのは歌や台詞に合わせ歌っているように演技をするもので、人によってはパントマイムのような要素もふんだんに盛り込みます。

その内容も勿論様々です。平たく言ってしまえば「全年齢向けからそうでないものまで」という一言になってしまい、それではあまりにも紹介する身として伝え切れていないのでは…と思いますので、個人的にオススメしたい方としてブルボンヌさんのリップシンク、バビ江ノビッチ・バビエさんの「津軽海峡・冬景色」の動画は元気がない時に見たくなるので是非どうぞ。

 

【3】同じような人がいないという強さ

もうひとつ、ドラァグクイーンの皆様に魅了された出来事があります。2010年のこと、cali≠gariというバンドが武道館でライブをした際のお話です。このバンドはギターの桜井青さんがゲイであることをカミングアウトしており、二丁目にも深いつながりを持っていらっしゃいます。

そして、「ヱロトピア」という楽曲の時。ラバーのボンテージ衣装&女装した青さんとともにステージのあちらこちらから有名なドラァグクイーンの方々が続々と登場してくるではありませんか。曲と共に各々のパフォーマンスをしていく姿は統一感がない故に美しかったんです。

確かに、メイクの基礎的な部分では似ているところもあります。ですがそれを抜きにしても、誰一人そこには「誰かと同じ」が存在しなかったことに衝撃を受けました。そもそも人前に出る職業の方に「誰かと同じような人」が少ないとはいえ、「ここまでバラバラでいいんだ!」という良い衝撃ですね。

 

【4】あくまでゲイカルチャーのひとつ

こうして今回ドラァグクイーンという存在について書いていますが、忘れてはならないのはあくまでゲイカルチャーのひとつであり、これが全てのゲイに当て嵌まる「何か」ではないということでしょう。

人前で歌ったり踊ったりすることが得意だったり苦手だったり人それぞれということの延長線にあるものなので、「ゲイだから」「ゲイならば」というような枕詞は的外れです。

実際、これを書いている筆者の肉体は男性ではないですし。ただただ、カッコいいと、美しいと思ったからこうして書いています。だって本当にそう思ったんですから。

 

【5】まとめ

今回こうしてドラァグクイーンという方々について書きながら思うのはLGBT関連の理解が広まっている一方で誤解というか「決めつけ」というようなものが残っていたり、新たに出現したりしているのではということです。

マイノリティはここにもいる、と声を上げられない人々もいる世の中ですし、声を上げなければセクシャルマイノリティ含めマイノリティという存在は「無いもの」にされやすいですよね。ドラァグクイーンの方々のように表に出て活動してくれる存在を大切にしながら、その支えになれるような何かを考え続けていきたいものです。

(Shano 編集部)

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