アセクシャルなのに再婚願望って変なこと? 友情結婚相談所の実態も

アセクシャルなのに再婚願望って変なこと? 友情結婚相談所の実態も

恋愛感情がなく、他者に対して性的欲求を抱かない…そんなアセクシャルが結婚願望や再婚願望を持つことはおかしなことでしょうか。筆者は、友情結婚相談所での婚活を検討しています。

【1】アセクシャルだけれど再婚願望アリ

アセクシュアルというのに、なぜか今更になって、再婚したいと思うようになった私。そのきっかけは先週会った妹の結婚話。実は妹は、疑似アセクシュアルなのです。妹はもともとヘテロセクシュアルで普通に男性と結婚をしていたのですが、その男性が恐るべきDV、下半身に節操のない男性だと分かり離婚を数年前にしました。

「まるでレイプのような性交を繰り返され、その後裁判所にて協議離婚。そのために行為が恐ろしいものに思えてしょうがないとのこと。それでも、ご縁があり、2・3年前に再婚したのですが、お相手は普通のストレートの男性、だけれど、EDで性交は無理。そして、妹は性交は恐怖になっているので、事実上アセクシュアルの私と同様に行為はしない、ということになっています。

去年はいきなり離婚したいなど言い出して、突如神戸から東京に来て、私に離婚の応援をして欲しいと言っていたものの、今は全く持って順風満帆な結婚生活で本人もうれしがっていたのです。

そんな妹を見て、あ、結婚っていうのも良いものだな、と単純に頭に入ってきてしまったのです。そして、今は私はひそかに婚活中までとは言わないけれど、アセクシュアルの結婚についてリサーチ中です……。

【2】友情結婚相談所の実態…やはり絶対数が少ない

友情結婚がやはり理想的だろうと思って、以前、こちらのサイトの編集者さんに教えて頂いたカラーズという結婚相談所のサイトを見てみることにした。うう、登録者数約180人弱。やはり少ない。そして、私のような50台となるとお相手もかなり限られてくるのが現実であることだろう。

なぜ、結婚したいと思ったのか。妹が幸せなのを見たことをあるのもあるけれど、なんて言うのか、一人でいるより誰かといた方が、何をするにでもやはり喜び、楽しみが二倍になるのではないか、色んなことを二人でして、共感そしてシェアすることが出来るのであれば素晴らしいことなのではないだろうか、といきなり考えるようになったのです。

この感情は、もしかしたら、普通のヘテロのカップルの人が片割れをなくして、人生がつまらなく、色あせた時に思う感情の後に再婚を望むようなものかもしれない。でも、決して否定されるべきものでもないし、結果オーライだとすればそれも良いのではないか、と思うようになったのです。

【3】金銭的には結構かかる…それゆえに再婚に尻込みも

カラーズの料金表とやらを見てみると結構お高い。登録者人数もそれほどでもないし、そうなると成婚率が良くても、絶対数が少ないから中々運営が難しいと言うところでしょう。でも、成婚の暁には38万円を納めなければならない、結構お高いな、というのが本当のところ。

それでも、私は入会も経済的基盤が整ったら、考えてみてみようかと思っています。50代でアセクシュアルで、そして友情結婚も良いではないでしょうか。今後日本もいろんな形の結婚やお付き合いの形が多様化していくでしょう。そんな先駆け(?)になるのも悪くはありません。

参考までに、前回の友情結婚は、イギリス人で8歳年下の男性でした。映像関係の仕事で、自分にない世界を知っていることが魅力で結婚をしたのだけれど、残念なことが一つ。そう、こういう芸術系は稼ぎが少ないという難点です。結果として伴侶の彼は私の障害者年金を当てにするようになり、事実上のヒモと化してしまったのです。

そして、私はそれに耐えられなくなり離婚を決意し、私たち二人は離婚に同意をした経緯があります。やはり、結婚は経済的な基盤もとても大事。それがどんな性的性向の人であろうとも。一人で立つことが出来ない人間は、結婚で二人の生活になろうとも「自立した生活」を送るのはとても難しいでしょう。それを、今度の再婚には生かしたいですね。

【4】恋愛感情がなくとも婚活・結婚にワクワク

どこからくる期待感からか分からないけれど、なぜか私はまだ相手もいない時点の現在でもなぜかワクワクしています。まだまだ少ないアセクシュアルの結婚かも知れないけれど、違うところから新しい風景を見てみるのもいいじゃない。それが私の結婚願望です。

ゲイセクシャルの人もレズビアンの人もいて、そしてSOGIが広がっていくこの世界で私は新しい生活を手に入れたい。本当にそう思うんです。

(田中裕子/ライター)

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ABOUTこの記事をかいた人

10万とび50歳(笑)なのに、つい最近まで自分がアセクシャルであることに気が付かなかったノホホン女子 。社会人3年経験後に、思い切ってアメリカ留学。金融に勤務後にうつ病で、障害者認定…。それでも、明るく×2にゃんずと暮らしながらアセクシュアルであることに誇りを持って楽しくライターをしています。性的に気持ちいいことは抱っこ。嫌悪タイプではなく、暖かい人肌が大好きです。