アセクシャルというと恋愛や結婚をしないイメージが先行し、ましてやパートナーとエッチをして子どもを作ることなんてできないと思われがちです。
ですが、アセクシャルでも子どもを作ることはできます。子持ちの人に話を聞いてみました。
【1】アセクシャルは妊活ができないという誤解
“他者に性的欲求を抱かない”ことが言われているアセクシャルであるため、エッチをしないと思われがちですが、全てがそうというわけではありません。 恋人との身体的なコミュニケーションとしてする人もいれば、子どもを作るために定期的にする人だっています。
しかし、“しない”というイメージが先行しているためか、恋人とエッチをしたり子どもを産んでいるアセクシャルは「珍しいことに」「奇跡的に」「特殊だけど」といった言い方をする人が多いと感じています。
SNSでもエッチをするアセクシャル、子持ちのアセクシャルなんていう人がいるわけですが、本当に珍しいことなのでしょうか。
特に、ノンセクシャルという言葉は浸透してきているためか、「旦那が淡白だと思ったらノンセクだった!」なんていう話が出始めているわけです。少なくとも、それまでずっと気づかず、行為に及んでいたのではないですか?
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【2】子持ちAセクに妊活当時の話を聞いてみた
今回、子持ちのアセクシャルの人から話を伺うことができたため、妊活当時の話について話を伺いました。
性欲がわかないわけですが、どのように子どもを作っていくのでしょうか。
(1)“したい”という気にならなければ“したくない”という気にもならない
「性欲がないだけですので、子どもを育てようと思えば、エッチは子どもを作るための手段となります。別に“したい”という気にならなければ、“したくない”という気にならないわけですから、計画的に妊活に励むことでしょう。私は子どもが欲しかったので、よくいう“義務的なエッチに飽きて萎える”ということもありませんでした」(Mさん・33歳女性)
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(2)産むための機能はある
「私はアセクシャルなので性的興奮についてはわかりませんが、“犯されている”“まさしく今行為をしている”という興奮だけでなく、身体による機能的な興奮もありますよね。子どもを作るには濡れて挿入することができ、相手の精子がきちんと到達しなければならないわけですが、私はなんら問題なく必要な機能が働きました。だから妊娠もできたわけです」(Mさん・33歳女性)
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(3)エッチそのものに関心がなくても理由があればするもの
「嫌悪がある人もいれば、関心がない人もいると思います。私も、エッチそのものに対しては関心がありません。ですが、例えば子どもを産むためだったり、パートナーを癒すためだったり、愛を確かめ合うためだったりと、エッチをすることに対して意味を見出せば、その手段としてエッチをする人がいてもいいと思います」(Mさん・33歳女性)
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(4)アセクシャルでもエッチを通して愛を確かめあえる
「恋愛感情がないのに愛を確かめ合うの?と思う人もいるかもしれませんが、アセクシャルは恋をしないだけです。相手の良いところを知り合い、見せられない一面をさらけ出し、その日によって違うはずの気持ち良いポイントを見つけ出す…そういう会話ではできないもので愛を感じる人だっています。嫌だというわけではないなら、エッチをすることそのものは、別におかしなことではないですよね」(Mさん・33歳女性)
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(5)子どもが欲しいと思うのはおかしいこと?
「アセクシャルの中には、子どもが欲しくないと思う人も多くいます。私はその一人ではないので明確な理由はわからないのですが、その手前にあるエッチが嫌なんですかね。私は彼の遺伝子を継ぐ子どもがとても欲しいと思ったし、親に孫を見せてあげられたらいいなとずっと思っていました。これっておかしなことですか? 私の子どもは今3歳になりましたが、とても愛おしくて仕方ないです。アセクシャルでも、子どもを欲しいと思う人がいることは知って欲しいですね」(Mさん・33歳女性)
【3】まとめ
アセクシャルといっても、エッチや子どもに対する価値観は様々です。
筆者はまだ未婚で到底子どもを産むことについてはまだ考えられませんが、筆者も子どもを産むことに対してポジティブです。
ぜひ、子どもを産みたくないアセクシャルの人は理由など、ご意見を聞かせてください。
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(Amy/ライター)
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