アセクシャルでも、その人の個性をよく理解してくれる相手と結婚し、幸せな生活を送ることはもちろんあります。
ですが、アセクシャルだと知らないばかりに結婚をして辛い思いをしてしまうのも事実だと思います。
【1】アセクシャルだと知らないから結婚してしまった
私は自分がアセクシャルであることを知りませんでした。
だから、30歳半ばになっても恋を知らずがむしゃらに仕事をし続け、結婚適齢期が過ぎていくことに焦りを感じていました。
親からも「いい人がいないの」「孫の姿が見たい」と言われ、重い腰を上げて婚活をスタート。
恋愛未経験の私にはなかなかに厳しい世界だと感じましたが、とりあえず「一緒に共同生活を送っていく上で問題がなさそうな人で子どもを産むことに否定的でない人」という条件で探したため、無事、旦那さんと出会うことができました。
ですが、それからしばらくしてSNSでアセクシャルという用語を見かけ、特徴が妙に自分と重なって気になって調べたところ、自分もアセクシャルではないかと感じるようになったのです。
【2】知っていたら結婚しなかった? 結婚後に自認した感想
結婚後に、自分はアセクシャルではないかと思い始めてから、様々なことを考えるようになりました。当時、考えたことについてここで整理したいと思います。
(1)知っていれば結婚しなかった
恋愛をしない人、結婚をしない人というのがいることを結婚前に知っていれば、私は間違えなく独身だったと思います。
結婚しないのは世間的にあまり良いことではなく、場合によっては人間としての問題や社会的責についてあれやこれやと言われてしまいます。
それを意識して、“やばい”と焦っていたに過ぎません。ですが、そうではない人もいると知っていれば、おかしなことではないと自分を肯定して、“私は私”と認めてあげることができたように感じます。
(2)知っていれば親を説得した
私は結婚しないことに肯定感情を持てたら、“孫を見たい”という親を説得したと思います。だって、私の人生が私が決めることですから。いつまでも親の一存で自分の大事な選択をしてしまってはいけません。
アセクシャルというものを説明するのは難しく、親であっても怪訝な顔をするかもしれません。
だから、そういうマイノリティの人がいるということまで説明するかは実際に経験して見ない限りにはなんとも言えないところがありますが、それでも“結婚することが全てではない”“無理にするものではない”と胸を張って言えたでしょう。
(3)旦那に申し訳なく思いつつも離婚できない
可視化できるわけではありませんから、普通の結婚生活がどういうものかわかりません。ですが、正直にいうと、好きという気持ちで今の旦那を選んだわけではなかったため、家族という機能を果たしつつも、非常に機能的な側面しかない集団だと思っています。
旦那がお互いに気持ちを通わせていることを結婚生活で期待しているなら、それはとても申し訳ないことだなと。また、それに気づいてしまったがために離婚するのもおかしなことだなと。そう考えて、このことは墓場まで持って行こうと思っています。
今は、旦那と少しずつでも信頼関係を気づき、良いパートナーになれることを目指しています。
【3】まとめ
私のこの決断が良いものかどうかはわかりません。ですが、改めて整理をして、やはり今の生活を大事にして行こうと決心が固まりました。
アセクシャルの中には、自分がそうであることを知らず結婚をしてしまう人がいるかもしれません。また、レスになりパートナーから責め立てられ悩むという人もいるかもしれません。
少しでも多くの人にこの言葉が広がることで、当事者だけでなく、アセクシャルと思われる人とパートナーになった人が、相手に対して理解ある行動が取れたらいいなと思っています。
(Shano編集部)
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