以前に手術を望まない理由として、物理的に難しい理由について別のライターさんがお話ししました。
私の方では、補足として精神的な面で手術をしない理由をお話ししたいと思います。
【1】手術を望まないトランスが不思議?
心と体の性別が違うのに、なぜ性転換手術をしない人もいるのだろう…と思う方も多いようです。
最近では特に、テレビやYouTubeで性転換手術を行った方が出ていたりしますよね。
その影響もあってLGBTQが認知されると同時に、手術をしていないトランスジェンダーへ疑問を持つ方が増えてきている様に感じます。
実際に当事者である私がどう感じているのか、読者の方が感じている疑問にお答えします。
【2】手術を望まない理由
以前には別のライターさんが現実的に難しい理由などをお話ししていたので、私の方では気持ちの問題で手術しない理由をお話しいたします。
(1)身長が低くて理想に遠い
もし私が男性だったら、背が高くてスラっとしてて…モデルみたいに黒いスキニーをかっこよく履きたい…という高い理想があるのですが、残念なことに私は身長が157cmしかなく、どう頑張っても背は伸びません。
一時期男性になりたくて、髪型・ファッションを含め、男性の格好をしていた時期もありましたが、どうしても小柄なため「小さくて可愛らしい男の子っぽい子」というイメージが取れませんでした。
そのため「手術してもなあ…小さいままだしなあ…」と手術する気になれませんでした。
(2)ファッション次第
背が小さいのは残念ですが、髪型やファッションを気にかければ、男性らしい格好ができます。最近では「男性の格好」だけではなく、ジェンダーレスファッションも取り入れる様にしています。
髪型も刈り上げてみたり、一部はふわふわと巻いてみたり。全体を写さず写真を撮れば、「男性に見えなくもないな?」という気持ちになります。これ結構楽しいですよ。気持ち的にも男性になった自分がいるようで、前向きになれます。
また、たまに女の子の格好を楽しみたくなるので、手術しなくてもいいかなと思っています。
(3)手術が怖い・気持ちの整理
正直に、身体をいじるのが怖いです。手術の経験がないので、手術自体に恐怖心があります。全身麻酔とは言えど、痛いんじゃないか、そうではないのか。実際に自分で体験しないとわからないですからね。また、生まれてきてからずっと一緒にいる身体をいじることに抵抗がありました。
女性の身体つきということに違和感はありましたが、胸は鍋シャツで潰せばいいし、ファッションで男性の様に見せられるので、手術をしてまで男性になるのってどうなのだろう、とトランスジェンダーを自覚した時からずっと考えていました。
今でもその気持ちは変わっていません。
【3】まとめ
手術をしてよかったという方も多くいます。結局のところ、自分が納得できるかどうか・自分らしく生きることができるかが大事です。
私は心と身体の性が違っても、気持ちが落ち込んでしまうことはないので、今までと変わらず、自分らしくいようと思います。
(摂津美葉/ライター)
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