「異性を好きになった」とバイセクシャルから言われ、「結局異性と付き合うんじゃん!」と思われた人もいると思います。
そこで、バイ視点で実際に言われた経験も含めお話しします。
【1】バイと付き合うのは不安という声
私自身女性のバイでありますが、以前ビアンの方と出会いバイの人はちょっと…と敬遠されてしまったことがあります。理由を聞くと、バイはどうせ男性と付き合って結婚するというイメージがあるからとのことでした。
確かにバイは男性も女性も好きなので、この先異性と結婚という道もあります。
同性同士でもパートナーシップを結ぶことで承認して頂ける機会もできましたが、男女の間では子どもを作ることができる為、付き合っていた頃は好き同士であったとしても、やっぱり子どもが欲しいから別れて異性と結婚するなんてこともあります。
完全にビアンやゲイであるという方からすれば同性のみが恋愛対象なので、バイの人と付き合っても自分とは違う恋愛観であることに不安を感じてしまい、どうしても信用しがたい気持ちになるのは分かります。
【2】実際バイに「異性を好きになったから別れたい」と言われ感じたこと
バイの私は、なかなか完全なビアンの方と出会える機会がなく同じバイの方とお付き合いすることがほとんどなのです。しかし、その中で1度だけ相手に男性の恋人が出来たということで別れたことがあります。やっぱりバイにはこういった出来事があります。
しかし、この時男女であっても同性であっても「他に好きな人ができた」というシチュエーションはよくある話だと思いました。男女であったとしても、付き合っている最中に好きな人ができて浮気する人はしますし、他に好きな人ができたから別れてほしいなんて話もあります。
一番大事なこととしては、本当に相手のことが好きであるのかどうか、なのではないでしょうか。結局は個人の問題であり、バイだからといって必要以上に不安に思うことはないと私は考えています。
じゃあ子どもが欲しいから別れたいというバイの場合はどうなのか…というと、それも個人の問題です。
もし、本当に好き同士であるならばずっと一緒にいたいと思うだろうし、子どもを優先したいのであればそれも個人の考え方です。要は人によって何を優先するかであり、それは男女間、女性同士、男性同士すべての恋愛で言える話ではないでしょうか。
【3】まとめ
実際に元恋人に異性を好きになったと別れられた身なので、「バイだから不安」という気持ちは十分に分かります。しかし、それだけで恋愛の幅を狭めてしまっているのはとても勿体ないです。バイでも本当に好きであれば、異性との結婚を選択しない人もいます。
まず視点を置いてほしいのは、その人のことが好きであるのかそうではないのかが大事です。もし別れ話が出た時は、それまでだったのだなという簡単な話です。
浮気なら別ですが、決して付き合っていく中での恋愛観の違いは裏切りではなく、それぞれの考えが違っていたというだけです。気楽に恋愛の幅を広げていくときっと良い出会いがあるのではないでしょうか。
(寄稿)
同性婚の出来ない日本において、そもそも異性愛と同性愛とじゃパワーバランスが全然違いますよね。
同性同士でずっと付き合っていくことの大変さは、異性愛とは比べ物になりません。
レズビアンにとって、付き合っている相手が男性と浮気して別れるのと、女性と浮気して別れるのとではやっぱり受け止め方が全然違うと思います。
“「他に好きな人ができた」というシチュエーションはよくある話”と綺麗事で単純化できるような話では決して無いと思います。
相手が女性と浮気して別れたのなら、自分の魅力の無さを反省したり価値観の相違だったと納得するだけで済むでしょう。
でも相手が男性と浮気して別れたのなら、そこには結婚や世間体など自分ではどうすることのできない社会的な壁をどうしても感じてしまい、とてつもない無力感に襲われます。そんな思いはしたくないです。
>バイでも本当に好きであれば、異性との結婚を選択しない人もいます。
私の周りでも、経験談を聞いていてもバイセクシャルの女性はほとんど最終的に男性と付き合ったり結婚しています。
男女の賃金格差の問題もあります。社会的に守られていないという状態は本当に厳しいです。綺麗事抜きに考えたら、楽な方へ流れるのは当然だと思います。
なので、日本において同性婚や男女平等が達成できない限り、バイセクシャルと付き合うことを避けたがるレズビアンがいるのは仕方のないことだと思います。