他の人と恋愛傾向が違う気がするけれど、検索してもなかなかたどり着かないと感じている人はいませんか?
今回は、アセクシャルやアロマンティックとも少し違う、微妙な立ち位置にあるアロマンティック・アセクシャル。簡単診断テストを『Shano』に在籍する退(さがる)が作成しました。
自認に至るのが難しいマイノリティも多くありますが、自分がどこに所属するかわかるといいですよね。
【1】アロマンティック・アセクシャルとは?
様々な分類に分けられる性的指向の中で、この概念は海外での性的アイデンティティを持つ性的指向者を発足として、主にWeb上で呼びかけられています。
「他人に対して恋愛感情を持たないが、性的欲求を覚えることはある」アロマンティックと、「他人に対して恋愛感情も性的欲求も持たない」アセクシャルの部分、という部分が共存する性的指向です。
恋愛対象と性欲の強さの度合いから、アロマンティック・アセクシャルはカテゴライズされています。
アロマンティックやアセクシャルとの違いは、アロマンティック・アセクシャルは「性欲は存在するけれど、他人と性的な接触を図りたいわけでなく、ただムラムラする」といった例があげられます。
この定義はまだ曖昧であるとされており、いくつかが混在しているような状態です。
【2】アロマンティック・アセクシャル診断5つ
アロマンティック・アセクシャルは、先にも述べたとおり、多様的であり流動的なものですが、ここでは「アロマンティック・アセクシャル」とされる人についての代表的な特徴を、いくつか例にあげてみましょう。
いくつか当てはまった人は、「アロマンティック・アセクシャル」の分類に分けられる人かもしれません。
(1)性欲はあるがエッチを必要としない
日常を過ごしている中で、性的欲求はなかなか切り離せないものですよね。
しかし、アロマンティック・アセクシャルの人の場合、性的欲求を持つだけで、その欲求を解消する性的接触を必要としない、というケースがあります。
自分で処理をする人もいれば、その欲求を他のことで昇華する人もいるのです。
(2)性的行為に興味を持てない
アロマンティック・アセクシャルの場合、他人と接触していて湧き上がる性的興奮が、性的行為に繋がることがありません。
また、性的欲求についても個人差があります。
「手を繋ぐだけでいい」人もいれば、「キスをするだけでいい」、「頬をすり合わせるだけでいい」といった、俗に言われる「軽いスキンシップ」で終わる人もいます。
(3)自分が性的行為を行うことに嫌悪感がある
他者が行う性的行為や、テレビや映画、漫画の中などで行われる性的行為自体への嫌悪感はないけれど、自分が誰かと性的な接触を図ることに対して嫌悪感がある場合があります。
性的接触を図らなくても、ただ一緒にいるだけで満足することなどがケースとしてあげられます。
また、性的な行為を小説にしたり漫画にしたりと作品に落とし込むことは可能で、嫌悪感なく作品を書くことができる人もいます。
(4)他人へ恋愛感情を抱かないことが多い
他人を大きな意味で「好き」になることはありますが、恋愛欲求を持たないケースが多いアロマンティック・アセクシャルの場合、他人を恋愛的な感情で見ることがない、ということがあります。
勿論、他人と付き合うことは可能ですが、元々が、誰かへ対して「好き」という感情で動いていないことから、実際付き合っている人に対しての恋愛感情があるかと問われれば、同意を示すことが難しいのです。
この点はアセクシャルとも同じかもしれません。いくつかの特徴と合わせてどちらか検討すると良いでしょう
(5)パートナーを作ることができないわけではない
流動的な定義であることから、アロマンティック・アセクシャルは、誰もがパートナーについての有無についてこだわっているわけではありません。
パートナーの有無についてこだわることがない人もいれば、友情の延長線上として、その人を「特別な人」と分類し、付き合う人もいますし、興味や意識を惹かれる相手と付き合い、友達のように過ごすケースなど、付き合い方もさまざまです。
デミセクシャルも特別な感情を必要とするため、友達の延長で恋愛をすることがありますが、このマイノリティの場合には恋愛感情はある点で、アロマンティック・アセクシャルとは異なります。
また、アセクシャルは恋愛感情がないため、恋愛に興味がない人が大半ではありますが、彼女たちも似たような感覚で恋愛をすることがあるようです。
【3】まとめ
性的指向の分類は多様化していて、一言で表せるもばかりではありません。だからこそ、自身のセセクシャルについて悩んでいる人が多くなっているのも現実です。
「マイノリティなのはなんとなくわかるけれど、はっきりどのセクシャルにも分類されない気がする」というように、一つの概念として固定されないセクシャルの人は、アロマンティック・アセクシャルなどの分類にカテゴライズされることも少なくありません。
マイノリティ自体、あやふやな部分が大きいので、自分のセクシャルを自認したり調べたりしていく中で、自分のマイノリティがどこに属するのか、深く考えすぎると混乱してしまいます。
自分が自分らしく生きていくために、マイノリティは自分を形作る要素の一つくらいに考えて、「こんな感じなんだろうな」くらいに捉えることが大切だと思います。
「レズ寄りのバイ」「アセクシャルかアロマンティックっぽい」など、はっきりと「こうだ」と自認していないセクシャルマイノリティの人たちはたくさんいますよ!
(退(さがる)/ライター)
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