最近は、LGBTやその他マイノリティについて言われるようになってきています。
と言っても、世の中は異性愛前提の世の中。マイノリティの人たちがそれに気づかされる場面は多くあります。
そこで、男性、女性、そしてそのほかの性を持つ人を好きになる、性別にとらわれないパンセクシャルが感じた、異性愛前提の世の中についてお話しします。
【1】恋愛趣向は様々なのに…異性愛前提の世の中⁉︎
パンセクシュアルとは「性別・セクシュアリティにとらわれずに」人を好きになる人のことを指します。
女性も男性も、「男・女」に分けられない様々な人も、全て恋愛対象ということです。しかし世の中ではまだまだ「女性なら男性が好き」「男性なら女性が好き」が当たり前だとされており、どうやら同性を好きになる人もいるらしいということがLGBTの認知度上昇とともに徐々に知られていっているくらいの段階でしょう。
今回は、パンセクシュアルの筆者が、どんなときに「世の中、異性愛を前提とした異性愛主義だなあ」と感じるかご紹介していきます。
【2】マイノリティを思い知らされる…異性愛前提に気づかされる瞬間
理解が深まってきているとはいえ、まだまだマイノリティが生きにくいと感じてしまいがちな世の中です。
そこで、マイノリティを思い知らされる瞬間についてご紹介します。
(1)「彼氏いる?」と聞かれる
私は女性なので、知り合ったばかりで私のセクシュアリティについて何も知らない人は世間話の延長で私に「彼氏いる?」と聞いてきます。
「好きな人」や「恋人」ではなく、「彼氏」という言葉を使うことで、性別が限定されてしまっています。
それは、私が女性だから男が恋愛対象だろうと勝手に思い込んだ上での質問で、その人の中で、そして世の中で異性愛が前提とされていることを意識してしまいます。
(2)ネットで異性愛の広告が表示される
インターネットサイトに表示される広告は、日頃どのようなサイトを見ているのかで閲覧者の性別や年齢が分析され、それによって何の広告が表示されるかが変わったり、サイトのメインターゲット層に合うような広告が表示されます。
そのため、ファッションやコスメなどのサイトを見たりして「女性」だと認識されると、婚活サイトの広告や、イケメンがたくさん登場する「女性向け」アダルト漫画の広告が表示されることが多いです。
しかし、それは私が女性だから恋愛対象は男性だろう、男性と結婚したりエッチしたりしたいだろう、という勝手な前提の上に成り立っているものなのです。
(3)男性と付き合っていると、パンセクだと認識されない
パンセクシュアルにとって、相手の性別は恋愛において重要ではありません。
だから、そのとき好きな相手がたまたま異性であることもあります。それでも、私がパンセクシュアルなことに変わりはありません。
しかし、側から見たら私はそのとき「男性を愛している女性」であり、異性愛者に見えるので、パンセクシュアル、セクシャルマイノリティだと認識してもらえないことがあります。
【3】パンセクシャルは人が性の区切りをしているのに気がつく
日本ではまだ性別は「男・女」の二つだけだと思っている人が多いので、パンセクシュアルという概念そのものがイメージしづらいという現状があります。
「バイ」は「男女両方」を愛するという認知は高まっていますが、それはあくまで「男/女」という枠組みを前提としています。
そんな中でパンセクシュアルは「そもそも性別って二つに分けられないときもあるんじゃない?」「人を好きになるとき、性別やセクシュアリティってあんまり重要じゃないな」という思いを持っていることを表すことができる言葉なのです。だから、パンセクシュアルだからと言って必ずしも男性でも女性でもない人を好きになったことがあるわけではありません。
【4】まとめ
日本は世界の中でもまだまだ「性別は男・女の二つで分ける」「異性同士で愛し合うのが普通」というのがあまりにも「普通」で「前提」となってしまっています。
しかし、それに当てはまらない人もたくさんいます。目の前の人はどうなんだろう?という気持ちを持って接してもらえると出来るだけ人を傷つけずにコミュニケーションが取れるのではないでしょうか。
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