アセクシャルは恋愛感情と性欲がないため、恋愛において理解できない部分というのが多くあります。
そこで、どうしても理解が難しいために、自分自身が困ってしまったり、相手を困らせてしまったりする経験をご紹介します。
【1】アセクシャルには葛藤が多い
恋やムラムラする感情がないと、どうしても経験的に、本能的に理解できない部分というのが増えてしまうものです。
そのため、アセクシャルは恋愛で多くの葛藤を抱えてしまいます。
試行錯誤しながら前に進んでいく人もいますが、多くは、恋愛や結婚に対して、手すらつけられないことでしょう。
そこで、具体的な葛藤事例として、自分自身が困ってしまった経験や、相手を実は困らせていた経験をご紹介します。
【2】困ること・困らせること3つ
アセクシャルは恋愛に関して、未経験者よりさらに知識不足に陥りがちなため、自分自身が困ってしまったり、逆に相手を困らせていて、それすら気づかないこともあります。
そこで、実際に経験した事例をご紹介します。
(1) 素敵だと思うのに好きになれない
アセクシャルには恋愛感情がありません。しかし、無感情なわけではないので、「あの人、素敵だな」と感じることはあります。
それが特に男性の場合、世間的な評価もあって恋愛を意識することが多そうなものですが、「恋愛としての好き」ではないため、周りからの反応との間に齟齬があり、悩んでしまいます。
また、素敵だと思える人がいるにも関わらず、恋の感情を抱くことができないため、「人と何か違うのではないか」「愛が欠如しているのではないか」と悩まされてしまいます。
アセクシャルという言葉は浸透していませんので、恋愛感情を持たない人がいるなどと微塵も考えず、いつまでも恋愛感情を持てないことに苦しむ人は多いと考えられます。
(2)恋愛的に好きではないから付き合ってはいけない?
一度恋愛を経験してしまえば、「こんな形もあるのだ」と恋愛がしやすいものですが、アセクシャルは最初の恋愛でつまづきがちに感じます。
アセクシャルの自認は、「まだ好きな人に会えていないだけ」だと思ってしまうためになかなかできず、遅くなることが言われていますが、素敵だと思える人と出会ったときも、「これは恋?そうではないの?」と必要以上に悩んでしまう人が多そうです。
私自身も、「恋愛しても楽しそうだな」くらいの感覚で今のパートナーと恋愛を始めています。そのため、恋愛と呼べないこの気持ちで恋愛をすることが相手にとって失礼ではないかと感じることが多かったです。
結論としては、相手に対して尊敬など特別な感情があれば、恋愛として長続きする可能性も大いにあると思っています。
(3)性欲が分からずパートナーの苦労がわからない
ムラムラしてしまうととても辛いと聞きますが、アセクシャルには性的衝動がないため、それがどの程度が全くもって理解することができません。
性欲を持て余して寝れないときもあると聞いたときは、衝撃的であるとともに、「どういう状況だ?」と混乱してしまったものです。
私のパートナーも、半年間はエッチをしませんでしたが、かなりの我慢を強いられたようで「よく耐えた」と言っているほどです。パートナーの苦労など知る由も無いので、今まで耐えていることにすら気がつきませんでした。
また、私自身は密着感が高まるエッチは好きですが、それでもアセクシャルであるためご無沙汰になってしまっても、特別エッチに意識が向かないため気がつきません。
しばらくしていないと、パートナーの方はしたい欲求が高まりすぎてしまうようですが、性欲がないために、しばらくしていなかった事実にすら気づかず、パートナーの苦労にも気がつかないのです。エッチに関しては繊細な話題だけに話し合えないカップルも多いでしょうから、パートナーを困らせていることは多そうです。
【3】まとめ
自分自身が恋愛で困って八方塞がりになるのも辛いですが、長いことパートナーを困らせている現状に気づかないのは、もっと辛いことだと思います。
私は性欲に関して、パートナーが「自分の私情で巻き込むのは……」「欲求だけでするのは失礼」など様々なことを考え、内に秘めていたようですが、あるときふと人の性欲の大変さを知り、彼に「爆発したときはいつでも誘っていいし、呼んでもいい。それがパートナーだと思うから」とお伝えしました。
そうして、彼の本音や衝動を知ることが出来ています。アセクシャルは理解できない部分が多いからこそ、話しにくい話題とはいえ、積極的にパートナーと意見を交わす必要が出てくるかもしれませんね。
(Amy/ライター)
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