Xジェンダーも様々ですが、今回は「主に男性に寄っていて女性や男性へとときによって性自認に流動性がある」両性タイプでセクシャルフルイディティのFtXの人に話を伺いました。
【1】 男性でも女性でもないセクシャリティXジェンダー
Xジェンダーとは元々の性別である男性・女性ではなく、どちらの性別の立場も取らないセクシャリティのことを指します。
Xジェンダーの中でも、無性・中性・両性などや性自認に流動性があるセクシャルフルイディティで、ときには男性、ときには女性と定めない方がいらっしゃいます。Xジェンダーは様々な方向性がある、多様なセクシャリティと言えます。
性同一性障害(トランスジェンダー)と混同されがちですが、体と性が一致しないという共通点はありますが、Xジェンダーの方は「どちらの性別でも無いと自認している」というのが違いです。
女性の体に生まれたXジェンダーの方はFtX、男性の体の場合はMtXと表記します。Xジェンダーであるというのは性自認であるので、性的指向とはまた別となり恋愛対象も多様となります。
【2】 性自認に流動性があるXジェンダー当事者へのインタビュー
今回はXジェンダーの方にインタビューをし、自認したきっかけや生活内で困ることなどお伺いしました。
インタビューにご協力いただいたのはXジェンダーの中でも「主に男性寄りで女性や男性へとときによって性自認に流動性がある」タイプのFtXの方です。性自認に流動性があるタイプということですので、その事に関してもお話しを聞かせていただきました。
(1)Xジェンダーであると自認したキッカケ
「わたしは身体の性別が女性で、恋愛対象はどちらかといえば女性なのですが、「同性としての女性が好きなのか?異性として好きなのかもしれないがそれもしっくりこないな」と思ったのがきっかけだと思います。小さい頃「女の子は別の生き物」と思っていたのでもしかしたらそれもきっかけのひとつかもしれません」(27歳・FtX)
(2)女性の気分・男性の気分との違い
「女性の気分の時は『スカート穿きたい!かわいくメイクしたい!』とわかりやすい感じですね。男性の気分の時は『いい感じの青年になりたい』みたいな…普段性別は男性の方にちょっと寄っているかなあ、という感じなので男性の気分の時はわりと素のままの自分に近いです」(27歳・FtX)
(3)日常生活でXジェンダーであることで困ったことは?
「出掛けたときなど、トイレに行くときに女性のほうに入るのに抵抗があるときがありますね。かといって男性用に入るわけにはいかないので」(FtX・27歳)
【3】 まとめ
今回は男性にも女性にも流動性があるタイプのXジェンダーの方にお話を聞かせていただきました。自認のきっかけは「同性として同性が好きであるか疑問を持った」ことからということです。どのセクシャリティでも恋愛をきっかけに自分自身の性自認に気付く方は多いのではないでしょうか。
この方の場合の性の流動性は、服装やメイクなどに表われるタイプでした。Xジェンダーで性の流動性がある方の一例なので人によって違う表われ方があるかとは思います。
そして日常で困ることですが、男性でも女性でもない故にトイレに困ってしまうというのは他のセクシャリティの方にもあり得る問題かと思われます。
「だれでもトイレ」というものが公共の場にありますが、使いにくいという意見もあります。かといって「LGBT用トイレ」を作るという案も出たことがありますが、「LGBT用」と名称がついてしまうと余計に使いにくいのが現状です。
Xジェンダーの方にお話を聞いたことでセクシャルマイノリティの問題の1つを気付くことができました。
(みなと/ライター)
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