男性の方が、結婚のハードルが高いと言われており、多く結婚する理由が研究者の間で議論されています。具体的にはどのようなことか、気になる人もいますよね。そこで、今回は、男性の方が結婚をためらってしまいがちな理由を解説します。
【1】生物的な役割によるハードルの差異
男性は女性と交配をすればするほど、多くの子孫を残すことができますよね。一方、女性は基本的には1回の交配で妊娠したとしても1人しか産めません。定期的に交配しても、何十人も子どもを産むというのは、自身の体のことを考えると難しいでしょう。
上記のことから、本能的に男性はより多くの子孫を残すために、妊娠しやすい若い女性やバストなどが強調されている女性、健康的な女性に目がいってしまいがち。結婚するということは、彼女たちを妊娠させる可能性を捨てるに等しいので、生物学的には、結婚は多くの犠牲を払うものなのです。
対して女性は、動けなくなる妊娠期間中に守ってくれる人が必要なため、結婚という形で男性の献身が保証された方が安全に子どもを産み育てられます。つまり、女性にとって結婚は、生き物を産み育てるという本能的な部分ではメリットしかないのです。
女性の方が結婚願望が強く、男性の方が引いてしまう…という事例をよく耳にするのは、本能的な、そして根底的な部分による差異が大きいと言えるでしょう。
【2】役割に伴う男性のありがちな心理
不況の世の中、結婚適齢期と呼ばれる年代やそれ以上になっても、十分な経済力がない人も多くいます。女性は守ってもらうために男性を選ぶということを本能的に知っている男性は、その環境に大きな影響を与える、経済力や社会地位がないだけで、“オスの競争”に負けたと思ってしまいがちです。
また、結婚する上で、これらの能力を有している必要があると思ってしまいます。男性は、家庭を養うだけの力ができるまでは、結婚のことを考えられないことが大半なのです。
女性からすれば、「自分に給料があればいいのでは?」と思ってしまうことも多いと思いますが、本能的な反応ゆえなのか、「プライドが許さない」「自分に十分な力がなければ」と思ってしまい、逆にその女性に嫉妬してしまうこともあるようです……。
現実は、経済力や社会地位だけでなく、複雑な条件が絡み合って結婚に踏み込むか否かが決定されるでしょう。ですが、オスとして与えられた役割を考えると、結婚には様々なリスクがあるため、男性の方が結婚に対して積極的になりにくいと言えます。
ちなみに、それでも男性が結婚する理由は今も研究者たちが調査し続けていますが、一説によると、結婚せずに妊娠・出産させてくれる女性が現代社会では極めて少ないため、本能的に結婚する方が子孫を残せるため…とのこと。
【3】まとめ
彼がなかなか結婚に踏み込んでくれない…という人はもしかしたら本能的に結婚することをためらっていたり、結婚するにあたって十分な能力を自分が有していないと思っているのかもしれません。
その気になるのを待つか、“彼を育てる”などハードルを下げるためのアプローチが必要になるかもしれませんね。
(Amy/ライター)
参考文献
麻生一枝(2010)『科学でわかる男と女の心と脳』サイエンス・アイ新書
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