パリで好評! Mary’s×日本酒「奏-KANADE-日本酒トリュフ」を実食

バレンタイン・ホワイトデーのシーズンということで、「サロン・デュ・ショコラ」(パリ)でも高い評価を得た「Mary’s」×日本酒のチョコレートの「奏-KANADE-日本酒トリュフ」を実食。普段、日本酒に馴染みのない人も食べやすいようにお酒を前面に出しすぎない、チョコレートベースで作られた一品についてレビューしていきます。

【1】パリの「サロン・デュ・ショコラ」でも高い評価を得る

日本でも「チョコレートの祭典」として大人気な「サロン・デュ・ショコラ」ですが、ショコラティエ大石茂之さんは、パリで開催された「サロン・デュ・ショコラ パリ」で最高位の金賞受賞をしています。初出展の2000年は、抹茶ショコラを受け入れてもらえなかったものの、徐々にフランスでも評価されるようになっていきました。

中でも、絶大な人気を得ているのが、日本酒とチョコレートを合わせるデモンストレーションを行い、生み出された「奏-KANADE-日本酒トリュフ」(税込・1080円)です。

大石茂之さんは日本酒好きで数々の酒造に訪れていたため、「ミルク・スイート・ホワイトの3種類のチョコレートにそれぞれ合うように、日本酒を厳選」と、チョコレートベースで日本酒をチョイスしました。

チョコレートに合わせて、純米大吟醸・純米吟醸・純米原酒を厳選。ミルクチョコレートには高知県の「亀泉特別純米」、スイートチョコレートには新潟県の「純米吟醸 大洋盛」、ホワイトチョコレートには山形県の「純米大吟醸 出羽桜一路」を選択しています。

(撮影:杉本レイ)

  【2】銘柄紹介

ここで、今回厳選された日本酒の銘柄について確認しておきましょう。

(1)亀泉特別純米

高知県産の米・酵母・水にこだわって作られた亀泉特別純米は、土佐錦を60%まで精米。酵母は高知県で開発された「AA-41」「A-14」を使用。「SAKE COMPETITION 2019 純米大吟醸部門」で金賞受賞をしているなど高い評価を得ておりファンも多い一品です。

「パイナップルのような甘〜い香りがふんわり漂ってきて最高。味も甘めだけれどとってもクリアです」
「フルーティですね。開けた日と翌日以降でだいぶ風味が変わり、どちらも楽しめました」
「日本酒の入門向けかも。後味はすっきりしています」

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(2) 大洋盛純米吟醸

新潟県産「たかね錦」を55%程度まで精米した大洋盛。日本酒は様々な温度帯でお酒を楽しめる点で特徴ですが、加熱して飲む「燗酒コンテスト 2018」で金賞を受賞しました。箱が可愛らしいため、ギフトとしても重宝しているようです。

「結構、ガツンとくる味。濃いめの荒々しいアルコール感のあるお酒ですね」
「熱燗でちびちびと刺身を食べつつ飲むのも最高だけれど、すっきりした風味を楽しみたいなら冷やすのも良いと思う」
「村上のお酒は何でも美味しいですよね。酸味と渋みが強めです」

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(3)純米大吟醸出羽桜 一路

出羽桜一路は山田錦を45%精米。2008年にロンドンで開催される「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」のSAKE部門で最高賞の「チャンピオン・サケ」を受賞。2014年と2017年には純米酒大賞の金賞を受賞しました。高精白、低温醗酵、高粕歩合によって、純米酒の重さを取り除き、さっぱりした味に仕上がっています。

「あまりお酒屋さんで売られていないため、必死にネットで探しました」
「とても香りが良いです。男女ともに好評だし、『チャンピオン・サケ』など話題作りになる酒なので、お祝いの場でよく出しています」
「とても優しい口当たりです。深みがあるのにすっきりしています」

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【3】チョコレートを実食…日本酒が主張しすぎないチョコレートベース!

早速、チョコレートを実食。ミルクチョコレートとスイートチョコレートが2つ。ホワイトチョコレートが1つ入っています。早速、ミルクチョコレートをぱくり……。口の中にフルーツのような甘さが広がります。海外のチョコレートはチョコレートの中にフルーツ感を出したものが多い印象ですが、まさしく日本酒感を出しながらも、そんな雰囲気の1品に仕上がってます。これはフランス人にも好評だったのがわかる……。

続いて、スイートチョコレート。先ほどよりやや日本酒感がある印象ですが、味が控えめなのでチョコレートよりも主張する…なんてことはありません。ちゃんとチョコレートメインになっていて、チョコレート好きに嬉しい味に。日本酒を普段飲んでいない人でも、食べやすそうです。

ホワイトチョコレートは、個人的にはお酒に負けやすいもののように感じますが、さらに控えめな味の日本酒とマリアージュすることで、ホワイトチョコレートを楽しむことができます。ほのかに日本酒が香る程度ですね。逆に、日本酒好きだと物足りないのかも?

ただのチョコレートではなく、それぞれ白・茶・青と模様が入っていますが、これは1つ1つ手作業で筆で入れている模様なのだそう。日本人らしいおもてなしと言えるかもしれません。

今回、私はバレンタイン特集でスーパーで売っていたものを購入しましたが、箱がオシャレなのでバレンタインやホワイトデー、そのほか贈り物にぴったりだと思います。

先ほども少し触れましたが、日本酒は温度帯を楽しむことができるお酒で、温度でも風味や香りなどが変わってくる、お酒の中では珍しい特性を持ったものです。このチョコレートは、18〜22度を適温としているよう。冷蔵庫から取り出してすぐ食べるのではなく、少し常温で置いておくと、最も美味しい食べ方ができるかもしれませんね。

(撮影:杉本レイ)

【3】お酒のチョコレートはバレンタインならでは?

私はチョコレートのお店をよく巡っているのでさほど珍しく思わないお酒とチョコレートのコラボレーションですが、スーパーやデパートでしかチョコレートを買わない人の場合、お酒が全面に出されたボンボンショコラのようなものは出会いが少ないことが多いのではないでしょうか。

お酒はリラックス効果があり、うまく使えばパートナーとの仲を深めます。甘いひと時を過ごすために、バレンタインやホワイトデーシーズンになると、お酒のチョコレートが増えるのかもしれませんね。試してみてはいかがでしょうか。

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(杉本レイ/ライター)

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