【3】自分のマイノリティを認められない人もいる
自分がゲイセクシャルだからといって、必ずしも受け入れ、自分のマイノリティとして受け入れられる人ばかりではないとTさんは話します。
彼のパートナーもその1人でした。
(1)遊びで同性恋愛をしていると言い聞かせる
「彼は、自分が同性愛者だとまだ認めてないようでした。今は、僕と遊びで付き合っていて、いずれ女性と結婚するんだといっていました。『子どもを作って、にぎやかな家庭を築くんだ』とよく話していましたね。お酒を飲んで酔いが回ると、毎回のように言っていたと思います。
僕は、パートナーが大好きでした。だから、この関係が続く限り、しがみつきたいと思っていました。しかし、いつかは壊れる関係で、結婚して家庭を築くなんて、夢の夢です。頭ではそれがわかっていましたが、僕は彼をつなぎ止めるのに必死でした。同性カップルでも、幸せそうなカップルがいる反面、相手に忖度してまでも付き合いを続けているカップルがいる事実が存在しています」
酔った勢いで話すとなると、認めたくても認められない心情がありそうだと推察できますね。
「おこがましい」と思わされている人たちにとって、自分自身を受け入れることも困難なのかもしれません……。
(2)ゲイの出会いは基本アプリ
「男女の恋愛なら、男と女で恋愛の対象が外見でもわかります。同性の恋愛だと、普通の出逢いはごくまれで、ネットやアプリをつかわないと知り合うことができません。やっと出会って、お付き合いまでたどり着くのは、本当に珍しいことです。
だからこそ、多少のパートナーとの意識のずれは、合わそうと努力をする人が多いのです。この機会を逃したら、新しいパートナーとまたいつ出会えるのかわかりません。ゲイの人たちは、それを理解しています。だからこそ、そのパートナーに必死にしがみつくのです」
バイセクシャルの人も、社会で生活しているだけでは、同性愛者とはなかなか出会えないと話していましたよね。
出会えても、価値観もありますし、恋愛に発展するのはかなり困難なことのように感じます。
(3)誰にも恋愛相談もできず悩み続ける
「クローズ型の同性愛者は同性カップルの恋愛相談なんて誰にもできません。そうして、言い合いが多くなり、ケンカ別れのような、収拾が付かなくなり、離れていくのです。間を取り持ってくれる友達すらいないのですから。そして、永遠にパートナーと音信不通になるのです。大好きだったパートナーとも、すれ違いの末に自然消滅してしまいました。
僕は、このような経験を繰り返してきました。同性愛者でいる自分が嫌になったときもありました。でも、恋愛対象は変えられないのです。今度は僕を丸ごと受け止めてくれるパートナーとの出会いを信じて、活動しています」
急に連絡が取れなくなってしまうのはとても辛いですよね。
恋愛対象を変えられないからこそ、社会の影響ですれ違い続ける現状は、あって欲しくないものです。
【4】まとめ
閉じられたものになってしまっているからこそ、同性恋愛はとても困難を極めています。
もっと自由な恋愛ができるといいですよね。
悪いことをしているように当事者が思ってしまうような社会は、とても辛いですね。
LGBTが表立って理解される社会になってきつつあるとはいえ、まだまだ溝が深そうです。
(makoto/ライター)
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