【3】アセクシャルにも恋愛の仕方がある!
こうして、自分のマイノリティに気づくことができたSさんは、自分を見つめ直すことにしました。
そして、いくつかの気づきを得たと言います。
(1)好きになった異性に感じていたのは性別を超えた愛情
「過去の棚卸しをしている最中に、異性を好きになったことがあった事に気がついた私は、その「好き」という性質が、恋愛における「好き」とは違っていたことに気がつきました。仲間や友人として好きになった、という性質のものでした。それが悪いことだとは思いません。むしろ性別を超えた愛情のようなものだった、と考えることも出来ます」
アセクシャルに多い誤解ですが、恋愛感情がないからと言って、全く異性を好きにならないわけではないんですよね。
私自身も、性別を超えた愛情を恋人に対して抱くことがあります。
(2)異性を人間的に好きになればいい
「私は良い意味で開き直ることにしました。自分がアセクシャルだとわかったので、これからの生き方がわかったのです。異性を『好き』にならなくてもいい、人間として好きになれればいいし、人間として尊敬できればいい。人を人として好きになるということは、恋愛よりももっとスケールの大きいことだと思うからです。だから、アセクシャルだからといって結婚をあきらめなくてもいいし、別に結婚をしなくたってかまわないのです。自分が好きに生きたらいいのです」
アセクシャルは「本当に男、女として見られてる?」と言われてしまうこともあるんですよね。
しかし、男性だから、女性だからその人が好きなのではなく、その人だから好きなのです。
人間的な好意やリスペクトは、恋愛関係を維持する上で非常に重要となるものですし、好きの形がそういうものから来ても良いですよね……。
【4】まとめ
アセクシャルは、自認のタイミングが難しいと言われています。
なぜなら、恋愛感情がわからないのは、ただ単に恋愛の経験値がない、もしくは少ないだけであるので、単にまだいい人に巡り会えていないだけだと考えてしまいがちですし、そのように人に言われることがあるかもしれないからです。
もともと人を好きになりにくいタイプの人もいますしね。
しかし、Sさんは、「そのせいで悩むこともあるでしょう」と言いながらも、「でも、アセクシャルという概念が存在することを知ることで、少しは自分らしく生き易くなるのではないでしょうか」と話していました。
どうしても、確信が持てない場合も、「アセクシャルかもしれない」と思うことで、気持ちが楽になることが多いと思いますよ。
(Amy/ライター)
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