どこのマイノリティにも属さない…そんな彼女の趣向を聞いてみた

男性から性格が良いと思われる女性の特徴

【2】どれにでも当てはまらないマイノリティ…持っている恋愛趣向や性的趣向は?

マイノリティは、様々にカテゴライズされていますが、実に多様で、同じカテゴリーに属する人でも価値観はそれぞれ異なります。

筆者の場合には、自分の持つ恋愛趣向や性的趣向が、どのマイノリティに属さない、もしくは複雑に入り混じっていると感じています。

そこで、今回は、マジョリティの恋愛とは少し違った仕方で人間関係を築いている……。けれど、どのカテゴリーにもはっきりと該当しない筆者が、自身のスタイルについて話していこうと思います。

しかし、これは、あくまでも私の考え方なので、「こうでなければならない」「みんなこうであるはず」というものではありません。

この考え方は「自分と近いかも」とか「こうやって人間関係を築いている人もいるんだ」と思ってもらえば幸いです。

(1)「好き」の種類はひとつだけ

誰かを好きだ、大切だ、と感じたときに「これは友情?それとも恋愛感情?」と疑問に思う人は多いと思います。

それは「好き」を区別しようとする行為ですが、私はそれをしません。

好きだと思ったら好きだということ。それ以上でも以下でもないと考えます。

(2)性別は関係ない

バイセクシャルは「男性も女性も」愛するという意味で用いられる言葉ですよね。

しかし、私はパンセクシャルと言われるもので、「男性も女性も、それらのカテゴリーでない全ての人が」愛する対象です。

ギリシャ語の「全て」という意味からきているパンセクシャルは、日本語では全性愛者とも言われています。

(3)独占欲や性欲は愛の大きさと関係ない

「好き」を区別しないと言っても、たまに独占欲や、身体的に触れ合いたいという思いは湧きます。

しかし、それらの気持ちが湧くからといって「だから私はこの人を特別好きに違いない」とは思いません。

なぜなら、それらの気持ちが湧かなくても、深く愛している相手もいるからです。

(4)性欲と人とエッチしたい欲求は別

私の場合ですが、「性欲」と「人とエッチしたい欲求」は分けて考えています。

体に触れたい、気持ちいいことがしたいと思う「性欲」と、人とエッチをしたいと思う「欲求」は別です。

なぜなら、性欲は一人で解消することができますが、人とエッチしたい欲求は、実際にエッチしないと解消されないからです。

そして自分が何を欲しているのかを考えたときに、今までに一度も人とエッチしたいという欲求を感じたことがないと気がつきました。だから、私は身体的な触れ合いはしますが、エッチはしません。

(5)一人を特別視できない

私の好きな人は一人だけには決められません。好きだと思う相手は複数人います。

その中でも特に誰が、という順位づけもないのです。 例えば、毎日連絡を取るAさんと、週1で連絡を取るBさん、客観的に見たらAさんとの方が強く愛し合っているに違いないと思うかもしれません。

けれど、Aさんとはたまたま毎日連絡を取るスタイルが合っていて、Bさんとはたまたま週1で連絡を取るスタイルが合っているだけのことで、一人一人とお互いが合っていると感じる方法で関係を築いているだけなのです。

お互いが愛し合っているなら、その度合いや方法を他の人と比べる必要はないと考えています。

(6)「お付き合い」をしない

愛し合っているなら「付き合いましょう」と交際を始めるのが普通だと思われているかもしれませんが、私は誰とも付き合いません。

なぜなら、誰とも束縛し合わず、未来の口約束もしたくないから。お互いが自由に自立して行動したいのと、不確定な未来のことを無責任に話したくないためです。

付き合わなくても、お互いが会いたい限り会いたい頻度で会えばいいし、一緒にいることはできます。

「付き合っているから」◯◯しなきゃいけない、◯◯してはいけない、というのを一切決めずに、その場その場でお互いのベストなあり方を常に話し合っています。  

 

【3】まとめ

このようなあり方は、人を愛することに対して中途半端な姿勢で臨んでいるわけではありません。

どうやったら私らしく、相手を尊重して大切な人たちと愛し合う関係を築けるかを熟考した結果です。

これからももっと考えを深めたり、新しい人に出会って更新されるかもしれません。愛とはそういうものだと、私は考えています。

(illy/ライター)

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ABOUTこの記事をかいた人

学ぶことが好きすぎてずっとアカデミアにいたい23歳女性。専門は哲学とジェンダー・セクシュアリティ。あるとき女性に恋をし、自分の恋愛のスタイルについて考えるように。バイというよりパンセク。ポリアモリーで、今は5人前後とそれぞれに合った方法で深い関係を築いている。好きな著名人はカート・ヴォネガット。