【4】恋愛が進展しても前途多難
アセクシャルは、恋愛を始めた段階でのつまずきをうまく乗り越えたとしても、前途多難です。
関係性が深まれば、当然、キスやハグ、それ以上のことをしていくようになるものですが、恋をしていない状態のため、過激になっていくボディタッチに混乱してしまう人も多いです。
例えば、「恋愛対象でない友達にそういうことができますか?」と聞かれた場合に、多くは戸惑ってしまうでしょう。中には、嫌悪感を覚える人もいるはずです。
アセクシャルも、そういう感覚を持ってしまうことが多いと言えます。そのため、少しずつ慣れようとしているにも関わらず、相手が早く関係性を進めようとすると、パニックに陥ってしまう人もいます。
結果、「どうしたらいいか」というアセクシャルの相談は非常に多くなっています。
さらに、エッチはアセクシャルにとって大きな壁になることが大半です。恋人である以上、いずれそういうことをしたいと思う人が多くはあるのですが……。性欲がないため、うまくできるか不安になってしまうのです。
本来であれば、エッチが始まるとき、初めてでも触り方がわからないなりに、ムードを感じ取って、その空気によってエッチをすることができますよね。
しかし、アセクシャルは性欲がなく、エッチ中も至って冷静なので、そのムードに酔うことができません。気恥ずかしさが優ってしまったり、どう振る舞うのが正解なのかを考えてしまったり、エッチしながらも「子作り目的でないこの行為に意味があるのか」などと考えてしまったりするのです。
【5】まとめ
アセクシャルが、そうまでして恋愛することに疑問を持つ人は多そうですが、その理由は様々です。
友達だと思っていた人と関係性が壊れる可能性を恐れる場合や、恋愛以外の感情で特別その人に強い情を持っている場合、社会から「恋人がいないなんて」と言われることへの恐怖など、人によってまちまちです。
しかし、お分り頂けるように、「普通の恋愛」と言われるその普通がわからないため、アセクシャルは恋愛で混乱することが多いです。
そのアセクシャルに対して、「アセクシャルらしいアドバイスをしてほしい」と言うのが、いかにマイノリティを理解していない発言か、少しでも感じ取っていただけたなら幸いです。
当事者でないと、なかなかセクシャルマイノリティの状況を全て理解することは困難ですが、少しでもみんなが過ごしやすい社会になるといいですよね。
(Amy/ライター)
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