【2】アセクシャル診断5つ
アセクシャルの特徴に基づいて、5つの診断テストを作成しました。
あまり認知がされていないため、実に不確かですが、アンソニー・ボガート氏の研究によれば100人に1人はアセクシャルとも言われています。(英国)
参考文献
Anthony F. Bogaert(2012)『Understanding Asexuality,Rowman & Littlefield Pub Inc』
自分もそうかも……と思う人は、特徴を確認していきましょう。
(1)人に恋愛感情を持ったことがない
アセクシャルは人に恋愛感情を持つことができないため、恒常的に人を恋愛的に好きになることがありません。
恋愛をする場合には、それに変わる情が必要となります。
そのため、アセクシャルの人は友達の延長上で、恋愛をすることが多いです。
しかし、アセクシャルとしては、本当に好きで愛していても、性的なことをする特別な人という認識から離れることができず、恋愛感情があるのかと聞かれると、同意が難しいところです。
(2)恋のドキドキ感や性衝動が理解できない
恋愛感情も性欲もないので、恋のトキメキというものを感じません。
人を好きになったときに胸が締め付けられる感覚や鼓動が早くなる状況を理論上知っていても、体験として理解することが難しいです。
同様に、性欲衝動に駆られないため、欲求不満になったときのムラムラ感というものが理解できません。
といっても、「他者への性的惹かれ」がないことなので全く性欲を有さない人(これも性欲障がいと分けるべきという見解もあります)や、他者に対して性衝動がないだけで、性欲そのものは存在する人もいます。
しかし、性的魅力のある人を見て衝動が抑えられないという本能は、いくら説明されても、どういう状況で、どのような感覚なのかということを想像するのはかなり困難でしょう。
(3)付き合っても恋愛感情を持てない
たとえ、試しに人と付き合ったり、人間的に好きになって付き合っても、恋愛感情を持つことは困難です。
「あとから好きになればいい」と恋愛する人は多いですが、アセシャルにはそれが通用しません。
ただし、アセクシャルである筆者の感覚としては、恋をしなくても愛することはできると考えられます。
そのため、アセクシャルの人が全く結婚をしないというわけではありません。しかし、結婚したいほど好きになっても、恋愛感情を持つことはできないのです。
代わりとなる感情、家族愛や友愛、憧憬や敬愛などが必要になるでしょう。
(4)少女漫画に共感できない
多くの人は少女漫画に夢を見て、「こんな恋愛をしたい」と思ったり、青春時代を懐かしんだりするでしょう。
しかし、アセクシャルの多くは少女漫画をあくまでもフィクションで、物語に過ぎないものだと考えています。
恋愛感情を体験として理解ができないので、真に共感することができないのです。
同様に、恋バナを聞いて、その辛さやワクワク感を理解したいと思っても、完全に理解するのは困難でしょう。
もし、少女漫画や人の恋愛について関心があり深く研究したなら、理論上の傾向くらいはわかるかもしれません。しかし、あくまでも電撃が走る感覚や一目惚れする感覚は理解できず、至ってロジカルな理解となります。
(5)基本的に自分から告白したことがない
友情や家族愛はありえても、恋愛感情を持つことがないため、基本的に自分から相手へ告白しようという気持ちになりません。
場合によっては、それすら煩わしく思ってしまう人もいるでしょう。
今まで告白しようと思う相手に出会ったことがない大人は、アセクシャルと疑わしいかもしれません。
他のテスト内容と合わせてご検討ください。
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